研究課題/領域番号 |
10650697
|
研究機関 | 大分工業高等専門学校 |
研究代表者 |
金田 嗣教 大分工業高等専門学校, 制御情報工学科, 教授 (70040756)
|
研究分担者 |
岡 茂八郎 大分工業高等専門学校, 制御情報工学科, 助教授 (80107838)
榎園 正人 大分大学, 工学部・電気電子工学科, 教授 (40136784)
|
キーワード | Fe-Mn系合金 / 形状記憶効果 / 熱弾性型マルテンサイト / 応力誘起型マルテンサイト / マグネタイト / リボン試料 |
研究概要 |
Fe-Mn系の市販の形状記憶合金を入手し、空気中で熱処理をすることにより、表面を強磁性のマグネタイトFe3O4で置換し、内部の、熱処理に影響されない形状記憶層と合わせて、磁性形状記憶双方を持つ複合材料を考案した。この材料をシート、シボン、ワイヤ、リングのそれぞれの形態で熱処理条件を変えて、磁性を形状記憶効果の変化を測定し考察し、結果をいくつかの論文で発表した。またリボン試料については成分比を変えた自作のものについても調べた。リボンのFe-Mn-Si-Cr合金は熱弾性型のマルテンサイトを持つ形状記憶合金であるが他はすべて応力構造型のマルテンサイトを持つそれであることがわかった。また、どの試料も熱処理で時間を長く、または処理温度を高くすれば磁化の強さと形状記憶効果の大きさは互いに打ち消し合う傾向があることがわかった。また、形状回復の温度が一般に知られるNi-Ti合金よりも高く、形状回復を拘束することで、加熱温度上昇に見られる電気抵抗の負性効果から、新たな応用分野を生ずる気配がある。製造方法がユニークなので特許を取得した。
|