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1999 年度 実績報告書

リサイクルアルミニウム材の表面洗浄技術としての金属間化合物の選択溶解の応用

研究課題

研究課題/領域番号 10650698
研究機関室蘭工業大学

研究代表者

世利 修美  室蘭工業大学, 工学部, 教授 (60179356)

研究分担者 真保 良吉  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40154398)
桃野 正  室蘭工業大学, 工学部, 教授 (10002940)
キーワードアルミニウム / 金属間化合物 / 選択溶解 / リサイクル / 表面処理
研究概要

アルミニウム表面に露呈する金属間化合物FeAl_3はその量が多ければ多いほど耐食性や表面処理性に悪影響を及ぼすことは広く知られている。この鉄はアルミニウムマトリックスにはほとんど固溶体として溶けず、金属間化合物FeAl_3の形態をとってマトリクス中に分散している。電気化学的な表面処理、すなわちアルミニウム表面のFeAl_3粒子だけを選択溶解除去する方法が本補助金で研究された。提示されている処理方法の一つは-0.1M A1(NO_3)_3水溶液中で試料を -2.0V vs.Ag/AgClで1000秒間保持し、その後直ちに0.0V vs.Ag/AgClで1000秒以上保持する電気化学的処理方法である。表面SEM観察によれば、アルミニウム中に鉄含有量にもよるが、0.3%Feまで位のアルミニウムは、この方法によりFeAl_3粒子のない表面が得られた。また左記の方法を更に工夫した方法を行った。Al-Fe合金試片を作製し、その表面のFeAl_3の金属間化合物だけを選択溶解除去する方法を電位や溶液種、処理時間を変え、試行錯誤的に研究した。これまで得られた最も効果的な表面処理条件は17%HNO_3水溶液中で-2.0V vs.Ag/AgClで1000s間後0V vs.Ag/AgClで1000s保持する電気化学的方法が提示された。この方法により表面には更に金属間化合物の全くないアルミニウム表面が得られた。これらの処理は今までのリサイクルアルミニウムのカスケード使用から本来のリサイクル使用(products-to-products)への材料学的な支援技術の一方法を提案した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 世利修美: "アルミニウム表面の金属間化合物FeAl_3の選択溶解除去"日本金属学会. 62・2. 167-172 (1998)

  • [文献書誌] 世利修美: "硝酸水溶液中での電気化学的処理によるアルミニウム表面のFeAl_3の選択除去"日本金属学会. 63・6. 776-782 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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