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1998 年度 実績報告書

溶接構造物の高度工作精度管理に必要な固有ひずみ分布の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10650709
研究機関九州工業大学

研究代表者

寺崎 俊夫  九州工業大学, 工学部, 教授 (60029329)

キーワード溶接継手 / 固有ひずみ / 残留応力 / 平均温度上昇 / レーザ溶接 / TIG溶接 / 突合せ継手
研究概要

溶接構造物の高度工作精度管理システムに必要な固有ひずみ分布が“溶接施工条件から導かれるパラメータで系統化できる"ことを,突合せ継手を研究対象として研究した.実験はレーザ溶接とTIG溶接で行った.試験片は開先形状をI型にした突合せ継手と平板であり,一パス一層の溶接を行って,板厚方向の固有ひずみ分布が一様になるようにした.そして,試験片を溶接継手から切り出し,固有ひずみ分布を筆者が提案した遂次層除去法により求めた.実験条件は筆者が導いたパラメータの有効性を確認するために板幅,溶接入熱を変化して行った.また,得られた固有ひずみ分布の正しさを検証するために板に存在する残留応力の測定を行った.得られた研究成果を記述すると
(1) ビードオンプレート溶接と突合せ継手に生じる固有ひずみ分布は同じに取り扱える.
(2) 平均温度上昇パラメータを同一にすれば高度工作精度を可能にするレーザ溶接により生じる固有ひずみ分布は従来の溶接法の代表であるTIG溶接で生じる固有ひずみ分布と同じになる.
(3) 平均温度上昇のパラメータ値が同じであれば,溶接施工条件や板幅が異なる試験片の固有ひずみ分布が系統化できるデータの一部を得た.来年度で系統化は完成する.
(4) 固有ひずみ分布から残留応力を推定して,別途求めた残留応力の実験値が予測できる.
以上の成果のもとに,今後,固有ひずみ分布を平均温度上昇で系統化させた図を完成させれば,残留応力が高精度で予測できる.

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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