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1999 年度 実績報告書

環境に配慮したオーステナイト系ステンレス鋼のガス窒化

研究課題

研究課題/領域番号 10650710
研究機関鹿児島大学

研究代表者

末吉 秀一  鹿児島大学, 工学部, 教授 (70041548)

研究分担者 西田 智幸  鹿児島大学, 工学部, 助手 (50264453)
キーワードオーステナイト系ステンレス鋼 / ガス窒化 / 無化学処理 / 表面改質 / 大気中予加熱 / 反応速度論
研究概要

本研究の目的は、地球環境への負荷が小さくかつ低コストで処理できるオーステナイト系ステンレス鋼の新しいガス窒化法を開発することにある。そこで温度および時間を種々に変えて大気中予加熱を施したあと、温度および時間を種々に変えてガス窒化処理を行った。大気中予加熱後の表面の酸化皮膜と窒化後の窒化層の組成を分析するとともに、窒化層の硬さおよび深さを測定した。そしてそれらの結果を関連づけて反応速度論的に解析し、新しいガス窒化技術を確立した。主な結果を以下に示す。
(1)大気中予加熱を施すことによって窒化反応の核生成が促進される。特に、表面が主としてFe系の酸化物からなり、皮膜内部では緻密なCr_2O_3の濃度が低く逆に格子欠陥濃度の高いFeOの濃度が高くなるような適当な温度および時間で大気中予加熱を施してガス窒化を行うと、従来行われてきた種々の化学的前処理を施さなくても、実用的に十分な硬さを持つ均一な深さの窒化層が得られる。
(2)窒化層の成長は、窒化層を形成しているオーステナイト中の窒素の拡散によって律速される。したがって窒化層の深さは、窒化処理の温度と時間で制御できる。
(3)窒化層の硬さは、窒化温度によって制御できる。これには窒化物の種類、量、分散状態と素地の格子ひずみが関係している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Hamaishi,H.Sueyoshi: "Gas Nitriding without Chemical Treatment of Austenitic Stainless Steels"Proceedings 11th Congress of the International Federation for Heat Treatment and surface Engineering. Vol.1. 331-340 (1998)

  • [文献書誌] 浜石和人;末吉秀一: "SUS304のガス窒化挙動に及ぼす大気中予加熱の効果"熱処理. Vol.39,No.6. 305-311 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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