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1998 年度 実績報告書

高温壁面に衝突した燃料滴の流動・伝熱・燃焼挙動の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10650748
研究機関九州大学

研究代表者

深井 潤  九州大学, 大学院工学研究科, 助教授 (20189905)

キーワード液滴 / 衝突 / 高温壁面 / 接触角
研究概要

本研究の目的は,高温壁面に衝突した燃料滴の流動・伝熱現象を解析し,燃焼現象と衝突条件の関係について有用な知見を得ることである.本年度は,燃焼を伴わない場合について,衝突液滴の変形現象が壁面温度に依存する原因を明らかにするために,高温壁を取り付けた実験装置を作成した.液体として,ヘプタン等のアルコールを用いた.液滴の変形挙動を高速度カメラ(最大6000コマ/秒,現有設備)で撮影し,特に,接触線付近の流動現象に注目した.また,平板表面に熱電対を設置し,伝熱・流動解析装置で温度応答を解析した.その結果,以下のことが明らかになった.
1. 壁面温度の上昇とともに,動的な接触角が増加し,それに伴って最大広がり経が減少する.また,最大に達するまでの時間も減少する.
2. 蒸発速度から,接触線付近の自由表面の形状を予測する2つのモデル(平衡モデル,非平衡モデル)を提案した.平衡モデルでは理論的な蒸発量を用い,非平衡モデルでは壁面からの熱流束から蒸発量を求めている.
3. 上記のモデルを衝突液滴流動・伝熱解析プログラムに組み込み,液滴の変形過程を数値シミュレーションした.その結果,平衡モデルの方が非平衡モデルより良好な結果を与えることがわかった.
4. 平衡モデルと非平衡モデルの予測結果の差異は,主に数値解析手法の計算精度に基づくものである.実際の現象を考慮すれば非平衡モデルが妥当であると考えられる.今後,数値解析上の問題点を克服し,非平衡モデルの適用を検討する必要がある.

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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