研究概要 |
本研究では、NaYゼオライト、USYなどの多孔質結晶の細孔(ミクロ空間)にRhVORh_2Mno_4,RhLaO_3などの貴金属複合酸化物超微粒子を合成し、新機能を有する触媒材料調製のための基盤研究を行うことを目的とした。本年度、NaYゼオライトにRh^<3+>をイオン交換し、さらにMn,Laなどのイオン交換および焼成などにより、RhMnO_4,RhLaO_3などの合成を検討した。RhVO_4の調製では、Vはイオン交換は困難であるが、V_2O_5は比較的低融点であり高温でmobilityが高いことを利用し、高温焼成法により行った。また、Moの場合、ドイツのグループで行われている固相加熱法、気体吸着法を用いてRh_2MoO_6の合成法を検討した。これらの貴金属複合酸化物は還元・分解することにより、Rh金属が分散し、Rh-VOxなどの特異な金属・酸化物相互作用(SMSI)が生じ、高性能、高選択性を実現できることがわかった。 上記触媒について、N_2O分解反応、CO水素化反応、メタンの部分酸化反応について、触媒特性を検討する。特に拙VO_4触媒では、シリカ上のRhVO_4生成・分解でCO水素化活性が著しく向上した。さらに、Nbを加えた系についても検討し、酸化ニオブ担体と比較・検討した。CO2水素化反応についても結果を論文に発表した。
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