下記のガラス製および半透明テフロン製の各種フローセルを作成し、その特性を研究した。特に、感度と安定性について詳細に検討した。 1)固定化脱水素酵素/NADH酸化酵素/ペルオキシダーゼを充填したフローセル フェニルアラニン脱水素酵素(EC.1.4.1.20)、アラニン脱水素酵素(EC1.4.1.1)、ロイシン脱水素酵素(EC1.4.1.9)とNADH酸化酵素(EC未定、旭化成製)とペルオキシダーゼをグルタルアルデヒド法およびトレシル化法で親水性ビニルポリマービーズに固定化した。いずれの方法でも3種類の酵素を安定に同時に固定化できたが、トレシル化法によりより高い固定化収率が得られた。上記3種類の脱水素酵素中で、ロイシン脱水素酵素が最も安定で、高い固定化収率であった。フローセルは2週間安定であった。これを組み込んだセンサーを作成した。30nM〜5μMの分岐鎖アミノ酸の測定が可能であった。 2)ホルムアルデヒド脱水素酵素を上記トレシル化方により親水性ビニルポリマービーズに固定化した。これを組み込み、3分で0.5〜10μMのホルムアルデヒドの定量が可能なフローシステムを開発した。このシステムとホルムアルデヒド濃縮方とを組み合わせることにより、0.6〜12ppbの水中のホルムアルデヒドの測定が可能なシステムを構築した。
|