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1998 年度 実績報告書

マルチ機能配位子の分子設計とキャラクタリゼーション

研究課題

研究課題/領域番号 10650802
研究機関一関工業高等専門学校

研究代表者

小田嶋 次勝  一関工業高等専門学校, 物質化学工学科, 教授 (20005375)

研究分担者 佐藤 きよ子  一関工業高等専門学校, 物質化学工学科, 講師 (10099765)
キーワード含硫黄ヒドラゾン / 酸解離定数 / 抽出吸光試薬 / 銅(II)錯体
研究概要

本年度は、含硫黄ヒドラゾン(SBNPH)の合成、並びにSBNPH及びその銅(II)錯体の性質を検討し、予定通りの成果を得たので以下に要約する。
1. 含硫黄ヒドラゾンの合成と同定
O-メルカプト安息香酸を出発原料とし、5段階の合成プロセスを経て、O-メルカプトベンズアルデヒド(a)を合成した。2-クロロ-5-ニトロピリジンと抱水ヒドラジンとの反応によって5-ニトロ-2-ピリジルヒドラジン(b)を合成した。(a)と(b)の脱水縮合反応によって目的の含硫黄ヒドラゾン〔2-メルカプトベンズアルデヒド=5-ニトロ-2-ピリジルヒドラゾン、SBNPH〕の合成に成功し、元素分析および赤外分光分析法により目的の化合物が合成できていることを確認した。
2. SBNPH及びその銅(II)錯体の性質
SBNPHは水に難溶であるが、種々の有機溶媒に易溶であった。SBNPHの酸解離定数(Ka)を1,4-ジオキサン-水系中で測定し、ジオキサン濃度を0%に外挿して求めたところ、pKa_2:7.26(SH)及びpKa_3=10.80(NH)が得られた。SBNPHはCd(II)、Co(II)、Cu(II)、Mn(II)、Ni(II)、Pb(II)と良く反応して錯体を形成した。特に、銅(II)錯体は、ピリジン共存下で水相のpH7〜11の間でベンゼンに定量的に抽出され、付加錯体を形成した。この錯体は474nmに吸収極大を有し、この波長におけるモル吸光係数(ε)はε=39,000であった。錯体の結合比は、Cu(II):SBNPH:ピリジン=1:2:2であった。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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