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1998 年度 実績報告書

粘土層間チタニア架橋体の合成と光触媒への応用

研究課題

研究課題/領域番号 10650821
研究機関新潟大学

研究代表者

北山 淑江  新潟大学, 工学部, 教授 (70018472)

研究分担者 児玉 竜也  新潟大学, 工学部, 助教授 (60272811)
キーワード粘土チタニア層間架橋体 / サポナイト / 膨潤性雲母 / モンモリロナイト / チタン多核錯体 / インターカレート / 比表面積 / 細孔
研究概要

今年度は、粘土としてマグネシウムケイ酸塩粘土鉱物としてのサポナイト、膨潤性雲母、アルミニウムケイ酸塩粘土鉱物としてのモンモリロナイトを用い、種々の条件で酢酸溶液中で調整したチタンの多核錯体溶液を粘土層間にインターカレートすることにより粘土層間チタニア架橋体の合成を試みた。
(1) 粘土層間架橋体の前駆体となる粘土層間化合物を陽イオン交換法で合成する場合、インターカレートするゲストの量はホストとなる粘土の種類やイオン交換容量、インターカレーションのプロセスにおける溶液の濃度、pHなどに依存する。粘土鉱物として、サポナイト、膨潤性雲母、モンモリロナイトなどを用い、粘土層間化合物の合成過程における前記の条件と陽イオン交換量、細孔径、細孔分布との関係を検討した。いずれの粘土鉱物においても、粘土の陽イオン交換容量に対するチタン多核錯体の量と架橋反応との間に密接な関係があり、これら3種の粘土層間チタニア架橋体の合成には、特定の条件設定が必要であることを明らかにした。また、生成した粘土層間チタニア架橋体は、原料となった粘土の比表面積の約10倍となり、比較的均一な細孔径をもつ多孔体が形成されていることがわかった。粘土表面に析出したチタニアと層間架橋チタニアの割合をXPSの結合エネルギーの差から区別できることを発見し、架橋度の高い生成物を得ることに成功した。
(2) 合成した粘土層間チタニア架橋体の光触媒としての用途の開発を行うための予備実験として、購入したキセノンランプを使って、地球温暖化ガスとして問題となっている二酸化炭素とフェノールとの光化学反応によるサリチル酸の合成を試みた。微量のサリチル酸は生成してはいるものの、未だ光触媒としての性能には多くの問題が残っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Y.Kitayama,T.Kodama,et al: "Synthesis of Titania Pillared Saponite in Aqueous Solution of Acetic Acid" Journal of Porous Materials. 5・2. 121-126 (1998)

  • [文献書誌] Y.Kitayama,T.Kodama,et al: "Synthesis of Sn-Incorporated Sheets Mesoporous Materials(Sn-FSM-16)" Journal of Porous Materials. 5・2. 139-146 (1998)

  • [文献書誌] 北山 淑江: "粘土による有害化学物質の除法" 粘土科学. 38・4(印刷中). (1999)

  • [文献書誌] 北山淑江,児玉竜也,他: "酢酸溶液中におけるチタニア架橋マイカの合成" 日本化学会第75秋季年会予稿集. 21 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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