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1998 年度 実績報告書

アザシュガー類の不斉合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 10650846
研究機関静岡大学

研究代表者

高部 圀彦  静岡大学, 工学部, 教授 (30022239)

キーワード不斉合成 / アザシュガー / 生理活性アルカロイド / Grignard試薬付加 / キラルイミド誘導体
研究概要

抗HIV作用などの薬理効果が期待されるアザシュガー類は、多くのキラル中心を有しており、その立体制御可能な効率的で実用的な不斉合成法の開発について検討した。その結果、
1、酵素による動的光学分割法を利用することにより容易に得られるsyn-ジヒドロキシ-γ-ラクタム(1)をキラル源とする方法としては、まず、ヒドロキシ基を保護した(1)のN-ベンジル体へのVinyl Grignard試薬の付加反応につい詳細な検討を行なったが、付加体が収率よく得られなかった。2、そこで、カルボニル基の求電子性を増すためにN上置換基がCbz基およびBoc基であるキラルな(1)の合成をおこなった。キラリティーの導入には、N-ベンジル体と同様にリパーゼによる動的光学分割法を利用した。キラルラクタム(1)へVinyl Grignard試薬の付加をおこなった結果、N-Boc基の場合、付加反応が収率よくおこり目的とする付加物が得られた。3、さらに、得られた付加物のカルボニル基を還元し、相当するアルコールを合成することが出来た。この段階におけるジアステレオマー比はおよそ1であり、大きな選択性は認められなかったが、ジアステレオマーの分離が容易であり、アザリボース類の中間体が合成できた。4、さらに、酒石酸より得られるC_2-軸不斉を有するanti-ジヒドロキシイミド(2)のN-Boc体へのVinyl Grignard試薬の付加反応について詳細な検討を行なった。その結果、極めて高収率で付加体を合成することができた。さらにその還元反応では、(1)の場合に比してより選択性があることも明かとなった。5、今後、これらの中間体よりアザシュガーの合成を検討する。さらに、syn-体、anti-体へのアルキル基導入反応などのジアステレオ選択性を比較することにより、不斉導入機構の解明についても検討する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Yoda: "Novel asymmetric synthesis of an indolizidine alkaloid (+)-Lentiginosine" Synlett.(2). 137-138 (1998)

  • [文献書誌] H.Yoda: "Stereoselective synthesis of tetrasubstituted furan from dihidoroxyacetone-dimer" Synlett.(8). 855-856 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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