研究課題/領域番号 |
10650895
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
西川 進栄 千葉大学, 工学部, 教授 (80009753)
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研究分担者 |
三神 史彦 千葉大学, 工学部, 助手 (40272348)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 3 Dimensional Separation / Boundary Layer / Lateral Vortex / Unsteady Flow / Turbulence / Visualization / Numerical Simulation |
研究概要 |
画像速度計測: 最終年度は、アルゴンレーザーをシート光として使用せず、ビームを振ることで擬似的にシート光と同状態の撮影を行うデユアルビームスキャンと言う方法を試みた。平成11年度は、レーザーのシート光(厚さ;3〜5mm)と高速度カメラ(シャッタースピード:240pps)を用い可視化画像の撮影を行い、トレーサーとしてスモークを用い、流速1m/sという条件で行われたが、あるコマとコマの間に、体積比にして85%近くのトレーサがシート光の外に出る問題が生じた。その対策にシャッタースピードをあげるとシート光の明るさが足りない等の問題から十分良い結果は出なかった。 最終年度は、シート光では得られなかった明るさを得るため、アルゴンレーザーの特質を生かし、レーザー光をダイクロイックミラーで反射して青(488nm)と緑(514.5nm)の2色に分離した。その二重露光像をパソコンで色分離し、青、緑それぞれの画面の間の相関をとるPIV解析により放物体背後流れの良好な速度分布を得ることに成功した。 数値解析:擬似圧縮性法による数値計算により迎角の変化による渦構造の変化を捉えることはできた。物体前方から後方に向かうにしたがって、剥離点が物体下部に移る挙動や、全長の1/3付近から二次剥離線が現れることなどではほぼ実験値との一致を得た。 熱線風速計出力のデータ解析:α=50゜では風速計データによるレイノルズ応力分布は物体後方に向かうにしたがい、非常に複雑な形状を呈した。この状態は、一次渦が主渦に吸収されるとともに後流の干渉が強まり主渦の渦核が振動すること、すなわちカルマン渦発生と同様な非対称渦への移行と同様の干渉と解釈できる。またR.M.S値の高いところ=変動の大きい位置では物体先頭との2点相関係数は低くなっていることが判った。 全体のまとめとしては、前出の画像解析結果と数値結果は熱線データを介して間接的な比較となったが相補的に現象の細部まで解明が期待され、熱線風速計の使用が少なくて済むことが期待される。
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