研究課題/領域番号 |
10650904
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
正岡 孝治 大阪府立大学, 工学部, 講師 (10244659)
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研究分担者 |
北浦 堅一 大阪府立大学, 工学部, 講師 (00081399)
岡田 博雄 大阪府立大学, 工学部, 教授 (90081398)
上田 幸雄 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (30029037)
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キーワード | 理想化構造要素法 / 最終強度 / 船体縦曲げ強度 / モンテラルロシミュレーション / 感度解析 / 構造信頼性 / 二次元流体力 / スラミング |
研究概要 |
本研究では、現在まで開発してきた理想化構造要素を用い、ハルガーダの最終強度を解析した。その際に、従来から開発していた解析プログラムに弧長増分法を導入し構造物の崩壊時における非線形挙動に強いプログラムに改良した。さらに、多自由度従属拘束の手法をプログラムに導入することにより、船体梁の曲げ、剪断等を考慮できるシステムを構築した。作成したプログラムをもとに、いくつかの船体縦構造に対して、ホギングとサギングによる崩壊を解析した。また、各パネルが初期撓みや溶接残留応力を有する場合についても解析を行い、縦強度の最終強度を算出した。 もう一つの船体縦曲げ強度解析システムとしてスミス法によるプログラムも作成した。このシステムを最終強度の統計的性質を把握するために用いた。解析にあたってはモンテカルロシミュレーションおよび感度解析を行なった。また、衰耗のはげしい老朽化船における構造信頼性についても検討を行い、安全性を評価した。 次に、外力の評価法として、船体断面に作用する二次元流体力と弾塑性有限要素法を組み合わせた解析システムを構築した。有限要素法には梁要素を用いている。ハルガータの崩壊挙動は上記強度解析システムから計算された曲げモーメント曲率関係を用いる。この計算プログラムにより異常海象下における船体の折損過程を明らかにするつもりでいる。今後は、このシステムをスラミングによる衝撃力を考察できるように改良する必要がある。 以上の各プログラムの開発により、「スラミングをうける船の最終強度解析法」に関するシステムの構築の骨格はほぼ完成した。
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