研究概要 |
本研究は水田雑草の埋土種子量と雑草診断による防除のlogical stepsを構築するため、防除効率の違いによる埋土種子量への影響調査とlogical stepに基づく防除に対する評価研究を実施する。平成10年度は茨城県南の牛久市、阿見町、竜ケ崎市において、発生雑草量の異なる6水田を選定して、残存雑草量調査と埋土雑草種子量を調査した。調査水田の埋土種子量はm^2あたり4,400から87,600の間にあった。発生雑草はアゼナ類、カヤツリグサ類、コナギ、キカシグサ、ミゾハコベなどであった。さらに埋土種子量の少ない水田(美浦村)を現在検討中である。また、無防除区における雑草発生量(y)はいずれも埋土種子量(x)と相関性(r=0.96)があること、回帰直線はy=0.065x+107.0で推定できることが明らかとなった。平成11年度は埋土種子量調査にもとづく雑草発生診断(予測)によるlogical stepを策定し、防除体系の検証を行う予定である。この2ケ年の結果から本研究をまとめ、国内の雑草学会および国際学会(APWSS)に発表する予定である。
|