研究概要 |
わが国の水稲作においては一年生雑草に有効な除草剤が30年近く連用されている。除草剤の性能が十分に発揮できる水田は、埋土種子も減少している水田が認められている。 1998年は25水田の埋土種子量を発芽法により推定し、その動態を調査した。埋土種子の動態を明らかにする方法として、耕起前に表土から採取した一定土壌中に存在する種子量と耕土中〜下層に存在する埋土種子量を比較した。また、埋土種子の増減率は埋土種子量30,000粒が分岐点となり、30,000粒以上では11〜16%、30,000〜10,000粒では11〜6%の減少率であった。 1999年は無防除可能な埋土種子量を検討した。その結果、埋土種子量34,000粒以下では雑草による水稲収量に対する影響は10%以下であった。このような埋土種子量の動態把握の成果より、雑草発生予測を行い、次年度以降の経済的な防除対策プログラムを策定することが可能になった。
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