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1998 年度 実績報告書

伝統的生物的防除の基礎理論の確立-ヤノネカイガラムシの生物的防除を事例として-

研究課題

研究課題/領域番号 10660050
研究機関九州大学

研究代表者

高木 正見  九州大学, 農学部, 助教授 (20175425)

研究分担者 津田 みどり  九州大学, 農学部, 助手 (20294910)
キーワード伝統的生物的防除 / ヤノネカイガラムシ / ヤノネキイロコバチ / ヤノネツヤコバチ / 寄主-寄生者系 / 個体群動態 / 導入天敵 / 寄主識別
研究概要

・ 1983年にヤノネツヤコバチを単独放飼した柑橘園における、1983年から1997年までの、ヤノネカイガラムシ個体群データのコンピューターファイル化を完了し、その予備的分析を試みた。分析の結果、ヤノネカイガラムシ個体群は密度依存的な要因よって、低密度安定化が保たれており、その死亡要因として、第1世代に働くヤノネツヤコバチの寄生が重要であることが明らかになった。
・ ヤノネキイロコバチとヤノネツヤコバチが共存している柑橘園におけるヤノネカイガラムシ個体群動態調査を、1997年に開始し、これを継続した。データはコンピューターファイル化した。
・ 2種の寄生バチの奇主識別能力について室内実験を行い、同種他個体による既寄生寄主の識別能力はあるが、他種による既寄生寄主の識別は、先に寄生した個体の発育段階が卵や若齢幼虫の場合は、完全でないことが明らかになった。これは、寄主体表上のマーキング物質の識別が出来ないからであると考えられる。また、両種の産卵間隔が短い場合に、共寄生が生じていることがわかった。
・ 2種の寄主探索効率について室内実験を行い、単位時間当たりの寄主探索効率はヤノネキイロコバチのほうが高いが、パッチ滞在時間はヤノネツヤコバチのほうが長いので、パッチ訪問当たりの寄主探索効率は、2種間で差がないことを解明した。また、両種の機能の反応が共にHollingのII型であることも明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] N.Sugiura and M.Takagi: "The number of larval instars in Aphytis yanonensis DeBach et Rosen and Coccobius fulvus(Compere et Anneccke)(Hymenoptera:Aphelinidae),two introduced parasitoid of the arrowhead scale,Unaspis yanonensis(Kuwana)(Homoptera:Diaspididae)." Entomological Science. Vol.1 No.2. 185-188 (1998)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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