新機能β-アミラーゼの設計と開発を行うために、ダイズβ-アミラーゼとBacillus cereus β-アミラーゼの構造比較を行い、至敵pHを微生物型に変換したダイズβ-アミラーゼの設計とそのX線結晶構造解析およびBacillus cereus β-アミラーゼのデンプン粒吸着ドメインを強化するための改変を行った。 【1.ダイズおよびBacillus cereus β-アミラーゼの至敵pHの改変とその変異体のX線結晶構造解析】前年度の計画に基づき作成したした3種類のダイズβ-アミラーゼの変異体(M51T、E178Y、N340T)の結晶を作成し、それぞれマルトースとの複合体のX線結晶構造解析を2Å分解能で行った。その結果、それぞれ、触媒残基の一つであるGlu380とMet51、Glu178、およびAsn340の側鎖との水素結合が予想通り切断されていた。また、これらの変異体に2個のマルトースがサブサイト1-2と3-4あるいはサブサイト1-2と4-5に結合していることが判明したが、この差は異なるpHでのX線結晶構造解析の結果から、Glu380のpK値の変化によることが示唆された。以上の結果よりβ-アミラーゼの至適pHは触媒残基のpK値が水素結合により、制御されていることが結論された。 【2.Bacillus cereus β-アミラーゼのデンプン粒吸着ドメインの改変とダイズ酵素への導入】前年度完成したデンプン粒吸着ドメインの立体構造を検討した結果、本来2箇所に存在するはずのデンプン吸着部位のうち1箇所がアミノ酸変異により機能していないことが明らかになり、この部位の変異によりBacillus cereus β-アミラーゼのデンプン粒吸着・分解活性が強化できることが示された。そこで、サイト2を形成する6残基のループ部分をグルコアミラーゼおよびシクロデキストリン合成酵素のデンプン粒吸着ドメインの配列に置換した変異体を作成し、それらの大腸菌での発現を検討した。
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