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2000 年度 実績報告書

イソアミラーゼの立体構造と反応機構解析の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10660085
研究機関大阪大学

研究代表者

松浦 良樹  大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (90029968)

研究分担者 勝矢 良雄  兵庫県立工業技術センター, 主任研究員
キーワードイソアミラーゼ / 立体構造 / X線解析 / 基質結合
研究概要

Pseudomonasイソアミラーゼはマルトテトラオース、マルトトリオースによって競争阻害されることが知られているので、マルトテトラオースを使って基質アナログとの複合体結晶の調製を試みた。ネィティブ結晶を10mMのマルトテトラオース液に5時間浸漬したものを試料としてX線回折実験に供した。X線回折実験はSPring-8兵庫県ビームライン(BL24XU)で行った。
複合体の解析はネィティブ結晶の解析で得られたモデルを用いて分子置換法により行った。分子置換法によって得られた解に基づいて差フーリエ合成を行い、電子密度に対Gグルコース残基の位置の検索を行った。グルコース残基及び水分子の検索と構造精密化を繰り返し、最終的に活性クレフト近傍に合計4個のグルコース残基の位置を見いだした。グルコース残基4個と水分子526個を含んだ1.8Å分解能での構造精密化の結果、結晶学的R値は20.1%、Rfree値は26.3%になった。
見いだされたグルコース残基の中で最も還元末端側に存在するものはTyr250とスタッキング相互作用する位置にあり、他のα-アミラーゼファミリー酵素におけるサブサイト-1に相当している。また、他のグルコース残基もそれぞれサブサイト-2〜-4に相当していることが確認できた。
一方、+1位に相当するグルコース残基は電子密度上から確認することはできなかった。α-1,4-グルコシド結合を加水分解するタイプのα-アミラーゼファミリー酵素の基質あるいは基質アナログとの複合体との構造比較から、Leu376とGlc(+1)の04との間で立体障害が生じ、α-1,4-グルコシド結合を加水分解する基質結合様式をとることが困難であることが推測された。このことからLeu376がイソアミラーゼの基質特異性を決定を左右する残基であると推測している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 目崎,勝矢,久保田,松浦: "Crystallization and structural analysis of intact G4-forming Exo-amylase from P. stutzeri"Biosci,Biotechnal.,Biochem.. 65. 222-225 (2001)

  • [文献書誌] 二宮,山本,大條,佐藤,佐崎,松浦: "Morphology and solubility of multiple crystal format Taka-amylase A "J.Crystal Growth. 222. 311-316 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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