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1998 年度 実績報告書

植物のアスコルビン酸酸化酵素のオーキシンによる発現調節と細胞伸長

研究課題

研究課題/領域番号 10660090
研究機関広島大学

研究代表者

江坂 宗春  広島大学, 生物生産学部, 助教授 (70151975)

キーワードアスコルビン酸酸化酵素 / オーキシン / シス因子 / 細胞伸長 / 遺伝子発現 / 転写調節
研究概要

アスコルビン酸酸化酵素(AAO)はウリ科植物の果実組織中に多量に存在する。そこで、カボチャ果実の形成段階におけるAAOの発現を調べた。その結果、AAOは受粉後14日目まで高い発現が認められたが、その後急激な発現の低下が認められた。この発現変動は、転写レベルで調節されていることがわかった。カボチャ果実は受粉後14日目まで急激な成長を示すことから、AAOの発現は、カボチャ果実の成長と相関することが示唆された。AAO遺伝子の転写段階での発現調節を解析するために、カボチャのAAO遺伝子の5'上流域のプロモーター解析を行った。AAO遺伝子5'上流城-703の位置までを、レポーター遺伝子であるGUS遺伝子に連結し、カボチャ発芽種子中にパーティクルガン法を用いて導入した。この発芽種子中のGUS活性を調べた結果、高いGUS活性が認められた。この活性は、コントロールとしてカリフラワーモザイクウィルス35SプロモーターをGUS遺伝子に連結したものを導入した発芽種子中のGUS活性よりも高く、AAO遺伝子5'上流域中に、発芽種子での高発現に関わるシス因子が存在することが示唆された。さらに、AAO遺伝子5'上流域とGUS遺伝子の融合遺伝子を、オーキシンを含む培地と、含まない培地上でインキュベートしたカボチャ果実組織中に導入し、GUS遺伝子の発現を調べた。その結果、オーキシンを含む培地上でインキュベートした組織中に高いGUS活性が認められた。この活性は、AAO遺伝子5'上流域を-493の位置まで欠失させると低下することから、-493〜-703の約200bp中にオーキシン応答性のシス領域が存在することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 江坂宗春: "Gene expression and function of ascorbate oxidase in higher plants." Recent Research Development in phytochemistry. 2. 315-326 (1998)

  • [文献書誌] 木須康智: "Characterization and expression of a new class of zinc finger profein that binds to silencer region of ascorbate oxidase gene." Plant Cell Physiology. 39. 1054-1064 (1998)

  • [文献書誌] 下古谷直子: "Functional analysis of Dof domain, a zinc finger DNA-binding domain, in a pumpkin DNA-binding protein AOBP." FEBS Letters. 430. 251-256 (1998)

  • [文献書誌] 加藤直洋: "Changes in ascorbate oxidase gene expression and ascorbate levels in cell division and cell elongation in tobacco cells." Physiologia Plantarum. (印刷中). (1999)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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