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1998 年度 実績報告書

ユーカリに含まれるフロログルシノール類を用いた海洋付着生物の化学的制御研究

研究課題

研究課題/領域番号 10660108
研究機関静岡大学

研究代表者

衛藤 英男  静岡大学, 農学部, 教授 (10076747)

研究分担者 寺田 幸正  名城大学, 薬学部, 助教授 (20076756)
キーワードユーカリ / フロログルシノール / 海洋付着生物 / シデロキシロナール / 付着忌避 / 構造活性相関 / 防汚物質
研究概要

ユーカリに含まれるフロログルシノール類のうち,シデロキシロナールAおよびグランジナールは海洋付着生物に対して強い付着忌避活性を有しているため,構造と忌避活性の関係が明らかになればモデル化合物を創製でき,新しい防汚剤の開発が可能になると考えられる.本年,シデロキシロナールBおよびCの合成が報告された. (Tatsuta et al.,Tetrahedron Lett.,40(1999),1925-1928)また,ユーカリ (メリオドーラ種)からシデロキシロナールCが単離された.(Eshler and Foley,Aust.J.Chem.,52,157-158(1999))これらの研究は,構造と活性の関係を知る上で非常に興味のある結果であり,双方の研究者から,これら異性体を提供してもらい,シデロキシロナールAと活性を比較するため,現在ムラサキイガイに対する付着忌避活性試験を行っている.グランディナールの合成は,グランディノールと他のフロログルシノールのディールス・アルダー反応による合成を考えているが,本年はグランディノールの合成が終わり,相手の化合物の合成を進めている.次に,フロログルシノール類の分子軌道計算による構造活性相関の解析したところ,強い付着忌避活性を示したシデロキシロナールAに立体構造が近いほど活性が強く,活性とシデロキシロナールAの分子構造に近いかどうかとの関係に直線関係が得られ,これらの成果を論文として発表した.(Terada et al.,Biosci.Biotech.and Biochem.,63,276-280(1999))以上のように,平成10年度は初期の目的が達成できたので,来年度は,グランディナールの合成を行い,構造と活性の関係をさらに明らかとし,モデル化合物の創製を進めていく予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yukimasa Terada: "Structure-activity relationship of phloroglucinol compounds from Eucalyptus as marine antifoulants" Bioscience,Biotechnology and Biochemistry. 63・2. 276-280 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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