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2000 年度 実績報告書

GABAレセプターアンタゴニスト結合部位の3次元構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 10660112
研究機関島根大学

研究代表者

尾添 嘉久  島根大学, 生物資源科学部, 教授 (80112118)

キーワードγ-アミノ酪酸 / GABA / レセプター / アンタゴニスト / 構造活性相関 / 神経伝達物質 / 3次元構造 / 結合部位
研究概要

γ-アミノ酪酸(GABA)レセプター非競合的アンタゴニスト結合部位の3次元構造を明らかにし,昆虫と哺乳類における違いを明らかにするために,分子プローブの合成,活性測定,および構造活性相関解析を行った.
1.二環式リン酸エステル
3,4位に適切なアルキル基を導入するとイエバエレセプターに対して選択的に作用するアンタゴニストになることがわかった.4位の置換基はn-ペンチル基まで有効であったが,分子プローブとして使うためにはあまりにもコンホメーション自由度が大きいので,フェニル基を有する化合物を合成した.その結果,無置換フェニル基までは活性が見られたが,パラ位にメチル基などを導入すると活性が低下したことから,3次元構造モデルのサブサイトCは炭素数4個分ぐらいの奥行きしかないことがわかった.3年間に合成した類縁体すべてを使って3次元定量的構造活性相関解析を行い,サブサイトBおよびCの3次元空間領域を定義することができた.
2.非環式エステルおよびエーテル
結合部位の3次元構造モデルを検証するためのプローブとして計画していたすべての類縁体を合成し,活性測定を行った.その結果,このグループの化合物のほとんどはラットレセプターに対して活性を示し,イエバエレセプターには低い活性しか示さなかった.二環式リン酸エステルではイエバエに対して選択性を示すような置換基をこのグループの化合物に導入しても効果的ではなかった.このグループの化合物は,構造上,3サブサイトと相互作用すると考えられ,残りの1サブサイトとの相互作用がイエバエレセプターに対する選択性発現に重要であることが推察された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 濱野潤史: "5-[4-(3,3-Dimethylbutoxycarbonyl)phenyl]-4-pentynoic acid and its derivatives inhibit ionotropic γ-aminobutyric acid receptors by binding to the 4'-ethynyl-4-n-propylbicycloorthobenzoate site"Bioorganic and Medicinal Chemistry. 8. 665-674 (2000)

  • [文献書誌] 巨修練: "Noncompetitive antagonist-binding sites of rat and housefly γ-aminobutyric acid receptors display different enantiospecificities for tert-butyl (isopropyl) bicyclophosphorothionate"Bioorganic and Medicinal Chemistry. 8. 2337-2341 (2000)

  • [文献書誌] 赤松美紀: "Molecular Modeling and Prediction of Bioactivity"Kluwer Academic/Plenum Publishers. 502 (2000)

  • [文献書誌] 尾添嘉久: "Agrochemical Discovery : Insect, Weed, and Fungal Control"American Chemical Society. 317 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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