研究課題/領域番号 |
10660137
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
稲村 實 群馬大学, 工学部, 教授 (10011206)
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研究分担者 |
沖 一雄 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (50292628)
伊藤 直史 群馬大学, 工学部, 講師 (20223159)
吉田 正夫 茨城大学, 農学部, 助教授 (90291286)
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キーワード | リモートセンシング / カテゴリー分解 / ミクセル / 植生指数 / NDVI / 植物活力度評価 / コンピュータ・グラフィクス / 観測シュミレーション |
研究概要 |
1.植生指数(NDVI)による植生の評価方法に対する研究成果について 各種の計測実験より、NDVIによる植生評価は以下の計測条件が満たされなければ良好な結果が得られない事がわかった。 (1A)実際のリモートセンシングでは樹葉のみを取り出せず、樹木の枝や幹、あるいは地面が観測視野に混入する。NDVIによる評価ではこれらが雑音となり、正しい評価はできない。 (1B)樹葉のみを取り出すNDVI評価方法の場合でも、樹種を固定し、季節を固定しなければ、これらの違いによるNDVIの変化が大きく、正しい評価ができない事が分かった。 (1C)その他、一連の計測実験の結果では、植生評価には一週間間隔程度の時系列観測を行い、これの年変化の比較が必要であると思われる。樹木は生き物であるから、当然、気象条件に影響されるので、これは当然の結果である。しかるに、現在のNDVI評価はあまりにも現実のリモートセンシングの現状とかけ離れた、実用的でない指標である事を実感している。 2.NDVIに代わる植生領域の評価方法に関する研究成果について 上記の(1A),(1B)の解決策として、ハイパースペクトル画像とカテゴリー分解の手法を前提とした植生評価の手法をコンピュータグラフィックス(CG)・シュミレーションにより検討した。これは全く新しい手法であり、今後のリモートセンシングにCGリモートセンシング・シュミレーションとして新たな手法を提供するものであるが、ここでもNDVIの弱点や問題点が浮き彫りになった。 3.分光スペクトルによる植生の活力度の評価について 本研究は、昨年に打ち上げられたTERRA衛星のASTERの多バンド熱赤外画像外やMODISの多バンド画像の利用に直結しているもので、上記の地上実測データの結果を基に、これらセンサからの中間赤外スペクトル画像や多バンド画像のとの相互解析を行う必要があると考えている。
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