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1998 年度 実績報告書

土壌の水分変動からみた林床面蒸発の機構とその定量的評価手法の確立に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10660141
研究機関静岡大学

研究代表者

土屋 智  静岡大学, 農学部, 教授 (60197720)

研究分担者 逢坂 興宏  静岡大学, 農学部, 助教授 (20252166)
キーワード土壌水分 / 蒸発散 / 林床面 / ソイルカラム
研究概要

森林土壌中の水分移動は,通常はダルシー則により記述され,フラックスとして表現することが可能である.すなわち,予め土壌のサクションと水分量との関係を把握し,サクション値に応じた不飽和透水係数を定めておけば,土壌中で実測した鉛直方向2点のサクション変動から動水勾配が与えられ,土壌水分フラックスを求め蒸発散量の評価が可能である.この考えに基づき本年度は,観測対象地である富士山麓試験地がら20cm径,長さ60cmの不撹乱土壌サンプルを塩化ビニール製のカラムで採取し,蒸発散にともなう水分移動を実験的に追跡した.実験室では,採取した土壌カラム側面に多数の小孔をあけ凧糸を差込み疑似根系とし,カラム上面と疑似悪系から蒸発させた.また,カラム側面には疑似根系の上・下部にテンシオメー夕を2組づつ挿入し,水分フラックスを求め,土壌カラムの重量変化から得た蒸発量と対比した.この結果,(1)上部と下部に設置しテンシオメータから評価した水分フラックス量の和は,カラムの表面と疑似根系から蒸発した水分量にほぼ等しく,(2)上部の水分フラックスはカラム表面からの蒸発によると推定され,(3)下部からの水分フラックスは模擬根系からの蒸発によると推定された.次年度は,土壌カラムの表面と側面の疑似根系からの蒸発量の定量的な分離を試み,現地観測データを蓄積するとともに,本研究における概念を現地観測結果に適用する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 坂井ひとみ: "リター層の蒸発抑制に関する評価手法とその季節変化" 中部森林研究. 47号. 111-114 (1999)

  • [文献書誌] 柏原佳明: "土壌カラムを用いた水分移動に関する実験とその解析" 林学会発表予定.

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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