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1998 年度 実績報告書

中山間地域活性化のための木質繊維植物ケナフの栽培と利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10660166
研究機関高知大学

研究代表者

鮫島 一彦  高知大学, 農学部, 教授 (50038254)

研究分担者 大谷 慶人  高知大学, 農学部, 助教授 (30253339)
キーワードケナフ / シュウ酸アンモニウム / パルプ化 / 靭皮繊維 / 飼料 / 和紙
研究概要

1. シュウ酸アンモニウム処理ケナフ靭皮パルプの常圧蒸解を検討し、アルカリ性過酸化水素処理によって良好な和紙原料が得られることを示した。さらに、粘度測定によって、処理の再評価を試みた。その結果、ケナフ靭皮の高圧高温処理によって得られるパルプは木材の同処理によって得られるパルプと同レベルの粘度30cp程度を示し、靭皮繊維の特徴が発揮されていないことが明らかとなった。上記の和紙原料としての処理パルプは53-72cpと高い粘度を示し、その優秀性が確認された。また、常圧ソーダ蒸解で得られる処理物はそのままでは繊維束でありパルプ化不十分であるが、粘度測定では162cpと極端に高い粘度を示した。つまり、まだシュウ酸アンモニウム処理ケナフ靭皮の蒸解処理には改善の余地が残されているため今後検討の予定である。
2. ケナフ葉部の畜産飼料としての利用に関しては、特にケナフサイレージに検出された、未知酸性物質(X_2と仮称)について検討した。このX_2は、葉部の冷水抽出物(即ちジュース)中にもそのまま見出され、その単離同定を目指して各種の実験を行なった。その結果、X_2はセロファン膜で透析すると外液に出てくることから比較的低分子であることが明らかになり、その外液を濃縮、イオン交換してセファデックスG-25でゲルろ過した。X_2はグルコースより後に主ピークとして溶出し、酸性物質の主体であることが分った。中和滴定による分子量測定では1塩基酸として100前後と計算された。FT-IRで強いカルボン酸のピークが認められた。今後さらに分離精製を進める予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 鮫島一彦 ほか: "ケナフ靭繊維からの高粘度溶解用パルプの調整法" リグニン討論会講演集. No.43. 9-12 (1998)

  • [文献書誌] 鮫島一彦 ほか: "農産副産物を利用したケナフ葉サイレージの品質と飼料価" 畜産の研究. 53(2). 277-279 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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