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1998 年度 実績報告書

生理情報モニターピンがーによる海洋生物の回遊生態の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10660179
研究機関京都大学

研究代表者

荒井 修亮  京都大学, 情報学研究科, 助教授 (20252497)

研究分担者 坂本 亘  京都大学, 農学研究科, 教授 (50013587)
キーワードバイオテレメトリー / マイクロデータロガー / 心拍数 / 加速度 / スペクトル解析 / マダイ / アデリーペンギン / 超音波ピンガー
研究概要

海洋生物の遊泳行動を解析する手法としては超音波・電波によるバイオオテレメトリーや,ビデオカメラによる画像解析が一般的である.しかし,これらの手法は追跡に多大な費用・労を要したり,水中での画像取得の困難性などの問題がある.そこで,我々は近年発展が著しいイクロデータロガーを利用した海洋生物の行動解析を試みた,国立極地研究所で開発されたマイクロデータロガー(UVVE-PD2G)を,南極リュッツホルム湾のアデリーペンギン,生け簀内のマダイ及び実験池(125m × 42m × 3m)のマダイに装着し,データを得た.UWE-PD2Gは長さ122mm,直径20mm,水中重量17.79で遊泳速度(P),水深(D)に加えて2方向の加速度(2G)測定できる.加速度のスペクトル解析からペンギンの潜水行動中のフリツパーの羽ばたき回数(3〜4日Z)とマダイの尾鰭の振動回数(2〜4Hz)が推定できた.
バイオテレメトリーを用いて自由に遊泳するマダイの遊泳行動と,代謝やストレスとして有効と考えられる心拍数とを同時に測定し,両者の関係を定量的に解析した.1998年10月に(社)日本栽培漁業協会百島事業場の海水池(125m×42m×3m)で実験を行った.マダイ(叉長52.0cm,体重2.66kg)に開発中の心拍数測定用超音波発信器(DOK-I:長さ50mm,直15mm,水中重量6.4g)と加速度データロガー(UVVE-PD2G:前述)を取り付け,池に放流した.心電に対応したDOK-1からの超音波パルスは,水中に設置したハイドロフオンで受信され,そのパルス間隔がパーソナルコンピュータに記録される.約12時間にわたる側定結果から,午前6ごろを境に心拍数が94±3.4bpmから99±6.8bpmに増加した.この心拍数の変化は加速度ロガーで得られた遊泳行動の変化に対応している.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] N.Arai et al.: "Analysis of diving behavior of Adelie penguin using acceleration data logger in the JARE39" Polar Bioscience. (発表予定).

  • [文献書誌] 荒井・光永・坂本・本田・黒木・内藤: "加速度データロガーによる海洋生物の遊泳行動解析" 日本水産学会誌. (発表予定).

  • [文献書誌] 光永・本田・荒井・坂本・佐藤・内藤: "マダイの遊泳行動と心拍数の同時測定" 日本水産学会誌. (発表予定).

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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