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1999 年度 実績報告書

魚類の異数体育種に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10660181
研究機関北海道大学

研究代表者

荒井 克俊  北海道大学, 水産学部, 教授 (00137902)

キーワード異数体 / ドジョウ / 三倍体 / 半数体 / モザイク / イワナ / 過剰染色体 / 育種
研究概要

前年度の研究により、人為三倍体の精子を用いて作出したドジョウの一部は高二倍性、高三倍性の異数体として生存可能なことが判明した。本年度は、これらの妊性を調査するとともに、ドジョウでは自然発生の異数体の、イワナについては半数体-二倍体モザイクについて検討した。
(1)異数体ドジョウの妊性 : 四倍体(雌)x人為三倍体(雄)の交配に由来する1歳魚は高三倍性(〜3.5n)であり、うち1個体(3.2n)は1.7nを中心とした異数体精子を少量形成することが判明したが、精子活性や受精能力の検討には到らなかった。
(2)自然異数体ドジョウの出現 : 正常二倍性の核型(2n=50,10m+4sm+36t)に加え、大型と小型の過剰な染色体をもつドジョウ家系を見いだした。前者は正常核型中の染色体と同様のサイズを示し、後者は最小の染色体よりも明らかに小さい微小染色体であった。これらドジョウでは正常の核型に加え、体細胞では0〜3の大型、0〜4の微小な過剰染色体が見られ、生殖腺では0〜8の大型、0〜5の微小過剰染色体があった。減数分裂像では25〜27の二価染色体、1〜2の一価染色体ならびに1〜4の微小染色体が見られた。この様な過剰染色体を持つドジョウは外見上は正常であった。
(3)自然半数体-二倍体モザイクイワナ : ドジョウ以外の魚種についても異数体を検索したところ、高知県の一養魚場に赤血球が異常に小さいイワナを見いだした。精査したところ、血液、脾臓、肝臓は半数性、脳は二倍性であり半数体-二倍体モザイクと判断された。本個体は外見上は異常ではないが、不妊の雌であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 稲森: "ドジョウ自然四倍体雌-人為三倍体雄の交配に由来する異数体一才魚について"水産育種. 28. 35-40 (1999)

  • [文献書誌] Arai: "Viable hyperdiploid progeny between diploid female and induced triploid male in the loach Misgurnsu anguillicaudatus"Suisanzoshoku. 47(4). 489-495 (1999)

  • [文献書誌] Yamaki: "Live haploid-diploid mosaic charr Salvelinus leucomaenis"Fisheries Sci.. 65(5). 736-741 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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