研究概要 |
沖縄本島北部地域の水収支を明らかにするために、次のような観測及び解析を実施している。 1. 赤外線放射観測による地表面温度データの入手解析 2. 降雨量と河川流出量から、流域の蒸発散量及び浸透量の推定 1.については、研究対象域の上空600メートル高度から水平間隔約3キロメートルの地形平行経路数本にそって赤外線温度計による地表面温度観測及び通常抵抗温度計による飛行高度気温観測を行った。飛行高度気温データから地表気温を水量評価し、それと放射温度計による地表面温度をもとに蒸発散量推定のための資料作成を行っている。 一方、2.については沖縄気象台(那覇)、名護測候所、北部アメダス(4カ所)、および研究対象域に存在する5ダム管理所等の降雨量と県、国実施の河川流量観測記録、その他の気象変量データを入手し、それぞれの変化量について1km×1km格子点のGPVを補完法によって決定する作業を進めている。 対象域に存在する数河川における低水流量解析によって流域蒸発散量は75C〜1,000mmの範囲にあるものと推測された。なお、調査解析は、始めたばかりであり、成果の発表の段階には至っていないのが現状である。
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