研究課題/領域番号 |
10660247
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研究機関 | 富山女子短期大学 |
研究代表者 |
桑原 宣彰 富山女子短期大学, 生活科学科, 教授 (80249101)
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研究分担者 |
岡本 嗣男 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40031215)
尾畑 納子 富山女子短期大学, 生活科学科, 教授 (60201406)
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キーワード | 環境 / 農作業服 / 繊維 / 農ビフィルム / 高分子素材 / 吸着 / 悪臭 / 農薬 |
研究概要 |
農作業時、環境から受ける負荷を軽減する一方法として農作業服素材からのアプローチを行い、総合的に環境および人間への負荷を軽減することを目的に行った。昨年に引き続いてその中で、作業服に付着する悪臭物質および農薬の脱離性について、基礎的な検討を行った。また、農業用資材として大量に用いられている農ビフィルム等の高分子素材の廃棄の実態、およびそれらの環境への影響について基礎データの収集を行った。 1.農作業服素材に吸着した悪臭物質の脱離性の検討 繊維に吸着した各種悪臭物質の脱離挙動を、重量法と赤外吸収スペクトルの変化から検討した。ホルムアルデヒドのように水との相互作用が強い物質が存在すると、水が繊維から脱離する速度が低下する傾向が認められた。これは両者の間で複合体を形成し、それによって繊維分子中における拡散が妨げられるためと考えられる。 2.農作業服素材に付着した農薬の洗浄性の検討 農作業時に付着する農薬の水系における洗浄では、特にポリエステルにおいては界面活性剤の種類やアルカリ度、さらには温度、時間等の洗浄条件を変えても除去率が60%程度にしかならない。そこで、有機溶剤系における洗浄の検討を行った。その結果、酢酸エチル等エステル系の溶剤で洗浄効率が高いことがわかった。 3.プラスチックのリサイクルに関する調査 農ビフィルム等プラスチックのリサイクルについて調査を行った。それらの環境への負荷量としてLCA(ライフサイクルアセスメント)の手法を用いることの是非について検討した。
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