研究課題/領域番号 |
10660264
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
小田 伸一 岩手大学, 農学部, 助教授 (60211827)
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研究分担者 |
佐藤 淳 岩手大学, 農学部, 助手 (30250632)
伊藤 菊一 岩手大学, 農学部, 講師 (50232434)
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キーワード | 子ウシ / SGLT-1 / グルコース吸収 / 消化酵素活性 |
研究概要 |
1週齢から17週齢までの子ウシ、計27頭を供試し、試料を凍結保存した。 1、 子ウシの離乳前後におけるSGLT-1の発現 離乳前の子ウシ3頭(12、16、22日齢)と離乳後2頭(105、119日齢)の腸粘膜上皮細胞を供試して、total RNAを得た。RT-PCRによりクローニングしたSGLT-1・cDNAをプローブとしてノーザンブロットを行った。 (1) 子ウシのSGLT-1・mRNAの発現解析には、腸粘膜上皮細胞のtotalRNAを試料としたノーザンブロットにより比較検討することが可能であることが判明した。 (2) 離乳前後の比較では、離乳前の試料にSGLT-1・mRNAの発現が認められた。しかし、さらに検出方法については検討する必要がある。 2、 子ウシの離乳前後におけるα-グルコシダーゼおよびβ-ガラクトシダーゼ活性について2週齢の雄子ウシ5頭(離乳前)、12〜17週齢の雄子ウシ5頭(離乳後)を供試した。酵素活性の測定については、A.Dahlqvist(1964)の方法により、単位タンパク質量に換算して比較した。 (1) α-グルコシダーゼ活性は、離乳前に比べ離乳後の方がおよそ2倍高い値を示した。消化管を部位別にみると、十二指腸に比べ空腸上部から回腸にかけて高い活性がみられた。 (2) β-ガラクトシダーゼ活性は、離乳前と離乳後の間で大きな違いは見られなかった。 このように、離乳前後では膜消化酵素活性が変動し、その大きさは酵素によって異なることが示唆された。 平成11年度には、SGLT-1の成長に伴う発現の比較を行うと共に、他の消化酵素についても検討し、成反芻動物の栄養素吸収能を調節する可能性について検討する予定である。
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