研究課題/領域番号 |
10660265
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
杉田 昭栄 宇都宮大学, 農学部, 教授 (50154472)
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研究分担者 |
青山 真人 宇都宮大学, 農学部, 助手 (90282384)
菅原 邦生 宇都宮大学, 農学部, 教授 (50091947)
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キーワード | 光照射 / ウズラ胚 / 網膜 / 視蓋 / 発生 |
研究概要 |
(1) 孵化中後期に卵殻に窓を設け、各種光線緑、赤、黄を照射する技術は確立し、現在孵化率は60%を越えている。現在、卵殻内膜の除去も手がけているところである。 なお、卵殻、卵殻内膜の除去後のシール素材として、透明テープ、サランラップなど種々の効果も試した結果、透明テープが効果的であることが分かった。 (2) 色覚評価の行動実験に着手して、色つき餌の嗜好性および色つき迷路の選択性を調べ、迷路実験により赤、と緑照明が行動上では効果的であることが分かった。特に赤色について活動性を増すことが明かとなった。 (3) 発生初期からステージをおった網膜の組織学的解析によると、網膜は孵化中12日目から大きく分化していることが分かった。また、網膜の質的解析では色覚に係る油滴の発現は孵化中13日頃に起きることも分かった。 (3) 網膜投射を受ける視蓋の分化も網膜の分化に対応していることが分かった。 (4) 本研究の基礎となる視覚器、特に網膜の構造的変化について各孵卵時期ごとに解析し、以下の点も明かとなった 1) 孵卵7-8日に急速な細胞の増加がみられること。 2) 孵卵13日頃より網膜の層構造が孵化後のそれに近い構造になること。 3) 視覚認識の重要な要素となる視細胞の油滴形成が網膜の層構造完成とほぼ同時期であること。
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