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1998 年度 実績報告書

哺乳類初期胚における遺伝子発現調節機構について

研究課題

研究課題/領域番号 10660266
研究機関東京大学

研究代表者

青木 不学  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (20175160)

研究分担者 酒井 仙吉  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80114487)
キーワード初期胚 / 遺伝子発現 / ポリA鎖 / 母性mRNA
研究概要

母性mRNAのpoly A tailの伸長が、マウス初期胚の遺伝子発現開始に関与していることを明らかにするため、3'-deoxyadenosine(3'-dA)を培養液に加え、遺伝子発現への影響を調べた。3'-dAは、胚に取り込まれた後、3'-dATPに代謝され、poly A tail伸長の際にmRNAに付加される。しかし、3'の位置が還元されているため、そこで伸長を停止させる作用がある。遺伝子発現は、in vitro転写活性測定法を用いて調べた。すなわち、0.05%のTriton X-100で胚の原形質膜を透過性にし、BrdUTPを含むNTPを加えてin vitroで転写反応を行う。その後、合成されたmRNA中に取り込まれたBrdUの量を測定する。その結果、3'-dAにより1細胞期における遺伝子の発現が著しく阻害されることが明らかとなった。コントロールとして用いた3'-deoxyguanosineでは阻害作用はほとんど見られなかった。
また、受精後に合成量が増加するタンパク質の候補としてサイクリンAを考え、それについて検討を行った。すなわち、受精直後におけるサイクリンAのmRNA量およびタンパク質量の変化を、RT-PCRおよびイムノブロッティングによりそれぞれ調べた。その結果、受精後6〜8時間後にmRNA量の変動がないにも関わらず、タンパク質量の著しい増加が見られた。したがって、サイクリンAは、受精後の母性mRNAへのpoIy A付加の有効な指標となることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Fugaku Aoki: "DNA replication in the 1-cell mouse embryo:Stimulatory effect of histone acetylation." Zygote. (in press).

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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