研究課題/領域番号 |
10660268
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
島田 清司 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (40065579)
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研究分担者 |
齋藤 昇 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (40211924)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | ニワトリ / 性決定 / 性分化 / アロマターゼ / 抗ミューラー管ホルモン / in situハイブリダイゼーション / アロマターゼインヒビター |
研究概要 |
鳥類の性は、遺伝的に受精の時点で決定される。すなわち、性染色体の対合がホモ(ZZ)の個体は雄に、ヘテロ(ZW)の個体は雌に決められ、それぞれの生殖腺は精巣から卵巣に誘導される。しかしながら、性の決定に関する遺伝子発現と性分化の機序については不明な点が多い。ニワトリ初期胚において、生殖腺の分化に関係すると考えられる抗ミューラー管ホルモン(AMH)、P450_<c17hydroxylase>(P450_<c17>)およびP450_<aromatase>(P450_<arom>)のmRNAの発現をin situハイブリダイゼーションにより調べた。AMHのmRNA、雄の生殖腺において孵卵5日から発現が見られ、以後著しく増加したが、雌では発現が殆ど見られなかった。P450_<c17>は、孵卵5日から雌雄ともに発現が見られた。P450_<arom>は、AMHと異なり雌の生殖腺において孵卵5日から発現が見られ、以後著しく増加したが雄では発現が殆ど見られなかった。孵卵3日に、アロマターゼインヒビターを投与すると、雌でのP450_<arom>発現が制御され、AMHの発現が誘起された。また、孵卵3日にエストラジオールを投与すると、雄においてAMH発現が抑制され、P450_<arom>の発現が誘起された。以上の結果から、AMHとP450_<arom>は拮抗的な役割を持ち、それぞれが雄と雌の性分化に重要な役割と有していることが示唆された。
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