研究課題/領域番号 |
10660283
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
大橋 秀法 岐阜大学, 農学部, 教授 (40001531)
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研究分担者 |
小森 成一 岐阜大学, 農学部, 教授 (70195866)
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キーワード | 平滑筋 / 電位依存性Caチャネル / ムスカリン受容体 / パッチクランプ法 / 微少管細胞骨格 / アクチン細胞骨格 / プロテインキナーゼ |
研究概要 |
本研究では、平滑筋細胞のCa^<2+>流入経路として最も重要な電位依存性Caチャネルの調節機構について、Ca^<2+>による不活性化機序を明らかにしようとした。得られた成果の概要は次の通りである。 (1)ムスカリン受容体を刺激すると、イノシトールリン脂質代謝が促進され、生成されたイノシトール三リン酸により細胞内CaストアからCa^<2+>が放出される。放出されたCa^<2+>は、脱分極パルスで誘発したCaチャネル電流を抑制する。この抑制効果の発現に細胞骨格が関与している可能性について、アクチン及び微小管細胞骨格の重合剤或いは脱重合剤を用いて検討した。その結果、Ca^<2+>によるCaチャネル電流の抑制には、微少管細胞骨格を形成するチューブリンの重合過程が関与することがわかった。 (2)Ca^<2+>によるCaチャネル電流の抑制効果発現にCaチャネルのリン酸化が関与する可能性について、プロテインキナーゼA、プロテインキナーゼG、プロテインキナーゼC及びカルモジュリン依存性ミオシン軽鎖キナーゼの阻害剤或いは活性化剤を用いて検討した。その結果、抑制効果の発現にチャネルのリン酸化過程は関与していないことが示唆された。以上の成果は Britishi Journal of Pharmacologyに公表した。
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