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1998 年度 実績報告書

ウイルス感染による難治性疾患の病態発現機序の解明とその予防及び治療

研究課題

研究課題/領域番号 10660302
研究機関山口大学

研究代表者

林 俊春  山口大学, 農学部, 教授 (90111484)

研究分担者 森本 将弘  山口大学, 農学部, 助手 (30274187)
前田 健  山口大学, 農学部, 助教授 (90284273)
岩田 裕之  山口大学, 農学部, 助教授 (40193750)
キーワードインスリン依存型糖尿病 / 自己免疫疾患 / マウスモデル / レオウイルス2型 / Th1細胞 / 膵島細胞破壊 / IFN-Υ
研究概要

免疫疾患とサイトカインとの関わりを解析する場合、Mosmannら(1986年)によって提唱されたヘルパーT(Th)細胞からのサイトカイン生産パターンから、TNF-β、IFN-Υ、IL-2を分泌するTh1とIL-4、IL-5、IL-10、IL-13を分泌するTh2の二つのタイプに分け、病態をこのバランスの変調という視点から捉えると理解しやすい。一般に臓器特異的な自己免疫疾患ではTh1タイプに、局所的なアレルギー疾患ではTh2タイプに、それぞれ偏倚すると考えられる成績が多い。ここではI型糖尿病(IDDM)とTh1/Th2バランスの変調との関連についてマウスモデルを用いてインターロイキンのIDDMにおける役割を調べた。
マウスにレオウイルス2型を接種すると、膵島β細胞に対する免疫寛容が破綻することによって膵島炎が発現し、その結果膵島細胞が破壊され、軽度な糖尿病(耐糖能異常)状態を示すと考えられている。膵島炎発現の時期には、脾臓細胞のIFN-ΥmRNAの発現が増強し、IL-4mRNAの発現増強はみられなかった。さらにIFN-Υに対する抗体により中和することにより病態は改善するとともに、脾細胞中のCD4^+とCD8^+の比率が悲感染マウスのそれと同じになったことから、本モデルにおいて生体内でCD4^+T細胞による膵島細胞に対するTh1優位の免疫反応が生じ、CD8^+細胞や活性化したマクロファージによるβ細胞破壊が生じている可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hayashi T et al.: "Interferon-Υ plays a role in pancreatic islet-cell destruction of reovirus type 2-induced diabetes-like syndrome in DBA/1 suckling mice" Int.J.Exp.Path.79. 313-320 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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