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1999 年度 実績報告書

北海道・沖縄の紅斑熱群リケッチアの性状と媒介動物

研究課題

研究課題/領域番号 10660304
研究機関酪農学園大学

研究代表者

森田 千春  酪農学園大学, 獣医学部, 教授 (50072369)

キーワード紅斑熱群 / リケッチア / ダニ / ニホンジカ / イヌ / 北海道 / 沖縄 / PCR
研究概要

北海道では今年度はヤマトマダニ及びシュルツェマダニを中心としてクエン酸合成酵素(gltA)及び表面抗原(rompA)についてPCRによる検索を行った結果、複数のヤマトマダニからは日本紅斑熟の病原体であるRickettsia japonicaに何れの遺伝子領域においても一致するリケッチアが検出されたが同一の地域で補獲した10%程度抗体を保有する野生アカネズミからは検出されず、このリケッチアがダニのみに保有されている可能性も否定できない。シュルツェマダニからはこれと全く異なるリケッチアが検出された。紅斑熱流行地に近接する大阪北部の産地に生息するニホンジカ及び同一地域のチマダニについて調査したところ、紅斑熱の最も重要なベクターと考えられるフタトゲチマダニとシカからgltA.rompAでR.japonicaと一致するリケッチアが検出され、シカを一つのほ乳類宿主とするR.japonica様のリケッチアの存在を明らかとすることが出来た。この事はこの地方においても紅斑熱の人体感染の起こる可能性を示唆するものである。一方、キチマダニ、オオトゲチマダニからは前述のシュルツェマダニに由来するものと近縁のリケッチアが検出されこれらは世界各地でダニのみから検出されるリケッチアと系統学的に類似するものであることが明らかとなった。沖縄では既にヒト、イヌから抗体が高率に検出される事を明らかとしたが今年はイヌ、及びこれに寄生するクリイロコイタマダニについての調査を行った。イヌからは大阪と同様にR.japonica様のリケッチアが検出されたが寄生しているクリイロコイタマダニからはR.akariなどに類似するグループのリケッチアのみが検出され、イヌあるいはヒトに感染しているものは異なる媒介ダニによるものであると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ima Nurisa Ibrahim: "Serosnrvey of wild rodents for rickettsiosis (spotted fever,murrine typhosand R fever) in Java island,Indonesia"Europ.J.Epidemioly. 15. 89-93 (1999)

  • [文献書誌] Tamaki Okabayashi: "Prevalence of antibodies against spottedfever, marine typhasand R fever Rickettsis in humans living in Zambia"Amer.J.Trop.Med.Hygy. 61. 70-72 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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