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1998 年度 実績報告書

in vivoにおける免疫リポソーム・血管内皮細胞間相互作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10670002
研究機関信州大学

研究代表者

佐々木 克典  信州大学, 医学部, 教授 (30170666)

キーワード免疫リポソーム / 細胞接着分子 / 血管内皮 / TEM / SEM / 電子分光型分析電子顕微鏡
研究概要

本プロジェクトは抗VCAM-1,ICAM-2,E-セレクチン、PCAM-1、MECA抗体付加リポソームを用い、in vivoにおける肝臓、リンパ節、パイエル板、脾臓、胸腺、肺、腎臓の血管内皮細胞と免疫リポソームとの相互作用を形態学的に解析し、白血球の接着に関与する血管内皮細胞の接着分子の役割について明らかにすることを目的にしている。本年度はin vivoにおいて様々な臓器に取り込ませた多種類の免疫リポソームを形態学的に把握するための適切な方法を確立することを目的とし、次の結果を得た。
リポソームの投与方法の投与方法に関しては、下大静脈より注入する方法が容易で確実であることが分かった。また網内系より回避するために、あらかじめ抗体のついていないPEG-liposomeを事前に投与することが効果的であることがわかった。
リポソームは他の構造,特に小胞との区別がつきにくく,観察には工夫が必要であるが、今回タンニン酸処理によりリポソームの脂質膜を明確にTEM像として描き出すことができた。
観察する方法は,通常のTEM,SEM以外に電子分光型電子顕微鏡(借用)による無染色切片の観察,SEMを用いた反射電子法による観察を併用してみた。繊細な脂質膜が250eV EELSで捉えることができた。この方法を今回の研究に導入する基礎ができた。次年度in vivoの解析にすすむ前に現在次の二点を検討している。金粒子の含有はpHの微妙な影響を受けることがわかった。そのため安定した条件を得る目的で適切なpHを絞り込むため実験を繰り返している。二つ目はリポソームの内部に金以外の物質を入れる際の条件をpH,温度、化学的性状の面などから調べている。さらにリポソームを把握しやすくするために金粒子を封入する。抗体をつけた状態で実際封入は可能であったが,すべてのリポソームに封入されなかった。遠心操作で改善することが判っているので,現在効率よく入る条件を検討している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Sasaki.K., Okouchi,Y., Rothkotter,H-J. and Pabst,R.: "Three-dimensional distribution of intercellular adhesion molecule-l on lymphocytes in the high endothelial venule analyzed by backscatter electron imaging." Acta Anat.162. 33-39 (1998)

  • [文献書誌] Endo,H., Sasaki,K., Tonosaki,A. and Kayama,T.: "Three-dimensional and ultrastructual ICAM-1 distribution in the choroid plexus, arachnoid membrane and dural sinus inflammatory rats induced by LPS injection in the lateral ventricles." Brain Res.793. 297-301 (1998)

  • [文献書誌] Sasaki,K.: "Abdominal peritoneum as a defence organ: Analysis of ICAM-1 expression in LPS-stimulated rat." Clin.Anat.12. 20-26 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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