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1998 年度 実績報告書

線毛の運動能に関連するG蛋白質の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10670013
研究機関三重大学

研究代表者

篠原 春夫  三重大学, 医学部, 助教授 (90187378)

キーワード線毛 / 脳室 / 上衣細胞 / G蛋白質 / ラット
研究概要

細胞外からの情報は主に膜の受容体からG蛋白質を経て細胞内に伝達される。これらG蛋白質にはGo,Gi,Gsなどの多くの種類が知られているが、これら3量体G蛋白質はα、β、γという3つのサブユニットからなっている。さらに最近の研究により、これらα、β、γサブユニットにそれぞれ多くのサブタイプがあることが明らかになってきた。たとえば、GiのαサブユニットにはGi1、Gi2、Gi3という3つのサブタイプがある。これまでの研究により我々は、ラット脳室を裏うちする上衣細胞の線毛にはGiαサブタイプの中ではGi2のαサブユニットが特異的に存在することを明らかにした。本年度は、これら上衣細胞線毛のGi2αサブユニットが3量体を形成する際の、γサブユニットの局在を免疫組織化学的に検索した。現在、γサブユニットには十数種類のγサブユニットが知られているが、今回はラットを灌流固定してパラフィン切片を作成し、γ2、γ3、γ5、γ12に対する抗体で免疫染色した。その結果、上衣細胞線毛はγ2抗体とγ3抗体では染色されず、γ5抗体とγ12抗体に対して免疫陽性を示した。その一方、Gq/11α抗体およびGsα抗体というαサブユニットに対する抗体で染色すると、上衣細胞線毛はGq/11α免疫陰性、Gsα免疫陽性を示した。これらの結果から上衣細胞におけるγ5やγ12は、Gi2αやGsαなどといったαサブユニットと関連する可能性があると考えられた。今後は、こういったγサブユニットが線毛のさらにどういった部分にあるかを、電子顕微鏡レベルでも解析を続けていく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Shinohara: "Localization of a G protein in the cilia of rat ependyma,oviduct and trachea." European Journal of Neuroscience. 10(2). 699-707 (1998)

  • [文献書誌] Oguni M,: "Does light stimulus at eye opening of the developing rat in fluence retinal expression of GTP-binding protein (Go)?" Ophthalmic Research. 30. 84-89 (1998)

  • [文献書誌] M.Oguni: "Calbindin-D 28kD and parvalbumin in the horizontal cells of rat retina during development" Current Eye Research. 17. 617-622 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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