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1998 年度 実績報告書

精巣の幹細胞(精粗細胞)の分離とその性質、移植

研究課題

研究課題/領域番号 10670024
研究機関横浜市立大学

研究代表者

澤田 元  横浜市立大学, 医学部・第一解剖, 教授 (90101112)

研究分担者 尾野 道男  横浜市立大学, 医学部・第一解剖, 助手 (50264601)
矢間 太  横浜市立大学, 医学部・第一解剖, 助手 (00254160)
キーワード精粗細胞 / 幹細胞 / 精子 / Cell Sorter / Elutriator / telomerase / Subtraction / 精母細胞
研究概要

成ラット精巣をコラゲナーゼ処理し、間質の細胞を除いた後、ステンレスメッシュにて漉し、微細なステンレスメッシュとナイロンメッシュ、ガラスウールで濾過して単一細胞に分離された精巣の細胞群のフラクションを得ることができた.このフラクションはほぼ精子系の細胞のみから成っていた。これをエリュトリエーターにてさらに分離すると、(1)遺残体のフラクション、(2)精粗細胞、丸い精子細胞、遺残体から成るフラクション、(3)丸い精子細胞がほとんどであるフラクション、(4)パキテン期の精母細胞を主体とするフラクション、(5)細胞集団の塊が主でセルトリ細胞を一部含むフラクションに分けることができた。
さらにこれらのフラクションをSYBR Greenにて染色、EPICSセルソーターを用いてDNAの量による細胞の分離を行い、さらに純度の高いフラクションを得た.特に(2)のフラクションはDNA量の少ない方から遺残体、丸い精子細胞、精粗細胞の3つのフラクションに分けることができた。
これらのフラクションより、全RNAを抽出、細胞の分裂寿命を制御し、幹細胞と密接な関連があると考えられているtelomeraseの逆転写酵素サブユニットの存在をRT-PCRにて調べたところ、全精巣ではtelomeraseに相当するバンドが顕著に検出されたが、分離した精粗細胞、パキテン期精母細胞、セルトリ細胞、筋様細胞ではバンドが検出されなかった.一方ポジティブコントロールのβアクチンは全てのフラクションで検出されていた.この結果は精粗細胞にtelomerase活性があるという従来の考え方とは大きなずれがあり、現在その理由および解釈について検討中である.
また、これらのフラクションよりpoly(A)RNAを抽出し、各フラクションの間でsubtractionを現在行っており、今後精子形成の特定の時期、特に幹細胞である精粗細胞に特異的に発現している遺伝子について追跡を進めていく予定でいる.
また、“W"という精子が形成されない突然変異のマウスと、精子形成が開始したばかりの生後5日令のマウスとの間でのsubtractionも行っており、精粗細胞で発現しているが、セルトリ細胞、間質の細胞では発現していない遺伝子について検索を行っている。こちらは現在100クローン以上のクローンが得られており、今後塩基配列、分布の特徴について検討を行っていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 澤田 元,江崎美千代: "A simple flat embedding method for the carrelative light and electron microscopic immunocytochemistry." J.Electron Microsc.47・5. 535-537 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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