• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

糸球体足細胞の支持構造としてのアクチン線維の構築と多様性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10670030
研究機関順天堂大学

研究代表者

坂井 建雄  順天堂大学, 医学部, 教授 (90114488)

研究分担者 工藤 宏幸  順天堂大学, 医学部, 助手
小泉 憲司  順天堂大学, 医学部, 助手
栗原 秀剛  順天堂大学, 医学部, 講師 (80311976)
キーワード腎臓 / 糸球体 / 足細胞 / アクチン線維 / 細胞骨格
研究概要

今年度は、各種脊椎動物の腎糸球体を光学顕微鏡および電子顕微鏡で観察すること、さらに足細胞のアクチン線維を解析するための新しい技術の検討を中心に行ってきた。凍結超薄切片を用いた免疫電顕法を行うためのセットアップについては、この技術に熟練した栗原によってすみやかに完了し、この技術を使っていくつかの新しい知見が出ている。クローニングした足細胞表面陰性荷電の主体であるpodocalyxinについて解析した結果、この蛋白の細胞質ドメインが種を超えて良く保存されていることが分かったため、各動物種における糸球体の細胞質ドメイン特異抗体の反応性を調べたところ、魚類のように中腎に由来する糸球体の足細胞においてもポドカリキシン様蛋白が発現していることが判明した。坂井によって開発された低温脱水法を用いた電子顕微鏡試料作製技術により、足細胞におけるアクチン線維を可視化することが可能となった。足細胞培養系については、いくつかの分化マーカーの発現について検討を進めている。
各種脊椎動物の腎臓については、魚類のニジマス、両生類のカエル、爬虫類のカナヘビに加えて、鳥類のウズラおよび哺乳類のラットについて灌流固定を行い、電子顕微鏡標本を作製、準超薄切片と超薄切片を作製し観察を続けている。また、足細胞の持つ特殊な細胞間接着装置であるスリット膜の構成蛋白については栗原を中心として研究を進めており、スリット構成蛋白と考えられるいくつかの新規の蛋白を同定している。その成果については学術誌に一部発表されている。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Nakao-A (他12名): "Ubiquitous localization of leukotriene A4 hydolase in the rat nephron."Kidney-Int. 55. 100-108 (1999)

  • [文献書誌] Tanaka-C (他2名): "Structural identification and characterization of arteries and veins in the placental stem villi."Anat-Embryol.. 199. 407-418 (1999)

  • [文献書誌] Kobayashi-N (他5名): "Molecular characterization reveals the identity of microtubule associated proteins MAP3 and MAP4."Biochem-Biopys-Res-Com.. 268. 306-309 (2000)

  • [文献書誌] 栗原秀剛,坂井建雄: "腎血管系・糸球体の特性"血管と内皮. 9. 129-136 (1999)

  • [文献書誌] 栗原秀剛,坂井建雄: "糸球体の構造と糸球体を構成する各種細胞の生物学的特徴"小児内科. 31. 917-922 (1999)

  • [文献書誌] 工藤宏幸,坂井建雄: "腎尿路系の形態異常に関する発生学的背景"小児科. 40. 1667-1674 (1999)

  • [文献書誌] 坂井建雄,河原克雅: "カラー図解 人体の正常構造と機能V腎・泌尿器."日本医事新報社. 86pp (1999)

  • [文献書誌] 小泉政啓,坂井建雄: "『ラーセン最新人体発生学』第2版"西村書店. 468pp (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi