研究課題/領域番号 |
10670035
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
藤本 勝邦 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (80106351)
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研究分担者 |
梶谷 文彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (70029114)
石井 鐐二 川崎医科大学, 医学部, 教授 (40111710)
辻岡 克彦 川崎医科大学, 医学部, 教授 (30163801)
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キーワード | 血管新生 / 冠循環 / 脳循環 / 発生 / 微小循環 / 共焦点レーザー走査型顕微鏡 / 電子顕微鏡 |
研究概要 |
個体発生期には多様な形態を示す内皮細胞が観察されることが知られている。とくに単一の内皮細胞質内の腔を流路とする「縫い目のない内皮細胞(seamless endothelia)」は微小血管網工の形成に重要な役割を果たしているものと推測されているが、その生物学的特異性についての検討はこれまでに十分になされているとは言い難い。「縫い目のない内皮細胞(seamless endothelia)」を一つの例として、発生期において常に形態・機能の両面で変化する内皮細胞の全体像、隣接細胞との関連、血管網工形成における機能的意義などについて明かとするためには、微小血管系の発生動態すなわち内皮細胞の伸展・分岐を3次元的に把握したうえで、内皮細胞の形態・発芽能・透過性・運動能の変遷と内皮管周辺の各細胞との関連につき明らかとする必要がある。 平成10年度は主に脳・心筋内の内皮管を構成する内皮細胞の生後発生過程における形態の変化と周囲細胞との関連につき、共焦点レーザー走査型顕微鏡と透過型電子顕微鏡を用いて検討した。 実験動物としてはラットを用いている。なを、ラットでは脳・心筋ともに循環系の発生は胎生10日目に始まり、生後約28日目に完了することはこれまでの検索により確認している。 A. 微小血管網発生動態の3次元観察:微小血管網工形成の3次元動態の観察と記録。 B. 微細形態の観察:透過型電子顕微鏡により、内皮細胞とその周辺組織の詳細な観察。 また、必要に応じて連続切片を作製し超微細形態レベルでの立体再構築を行った。 現在、免疫組織化学法を主とした分子生物学的ないしは機能形態学的手法を用いて初期発生過程について解析を行っている。
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