研究課題/領域番号 |
10670045
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
反町 勝 鹿児島大学, 医学部, 教授 (70036440)
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研究分担者 |
亀山 正樹 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60150059)
山神 和比己 鹿児島大学, 医学部, 助手 (30041354)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | マウス副腎髄質 / 共焦点レーザー顕微鏡 / カルシウム / オレゴン・グリーンBAPTA / AM / ATP / ギャップ結合 / ルシファーイエロウ / ロダミン-グリーン-デキストラン |
研究概要 |
ラット副腎から単離した髄質細胞で見られる自発的Ca^<2+>濃度変化が、人工的環境下の反応にすぎないか、あるいは、生体反応を反映するものかを明らかにする目的で、Ca^<2+>感受性色素を負荷したラットおよびマウス副腎スライス標本における髄質細胞のCa^<2+>濃度変化を共焦点顕微鏡で測定し、以下の結果を得た。 (1)ラット副腎スライス標本内のニコチンに反応する髄質細胞のCa^<2+>濃度がしばしば自発的に変動した。 (2)アセチルコリン受容体の阻害下においても自発的Ca^<2+>濃度変化が見られた。即ち、分泌神経の関与なしに細胞内Ca^<2+>濃度が変化し、低濃度Ca^<2+>に依存する細胞内反応の活性化を介して種々の機能が営まれていることが示唆された。 (3)自発的Ca^<2+>濃度動揺は、時に隣接する細胞に伝えられる場合が観察された。 (4)細胞間のギャップ結合の存在が電顕により証明されているマウス副腎のスライス標本においては、細胞内Ca^<2+>濃度の動揺が隣接する細胞に伝搬される割合は、ラットに比べかなり高く、複数の細胞においてCa^<2+>濃度の動揺が同期して観察された。 (5)マウス副腎スライス標本におけるCa^<2+>濃度伝搬に対するギャップ結合阻害剤の効果を検討したが、薬物では自発的Ca^<2+>濃度の動揺そのものが抑制され、明瞭な結果は得られなかった。 (6)アセチルコリン受容体の阻害下においてもCa^<2+>濃度動揺の伝搬は影響されなかった。すなわち、この同期には神経活動の関与がないことが示唆された。 (7)単離したマウス髄質細胞に添加したATPは、一部の細胞(30%)でのみCa^<2+>濃度を上昇させた。 (8)ATP受容体(P2x)の阻害剤であるPPADS処理下においてもCa^<2+>濃度動揺の伝搬が観察され、放出されたATPによる可能性は否定された。 (9)ギャップ結合を通過するlucifer-yellowの分布は、通過しない高分子のrhodamine-green-dexfranの分布に比べ広範であることから、髄質細胞間にギャップ結合が存在することが示唆された。 以上の結果から、自発的なCa^<2+>濃度動揺の伝搬は、ギャップ結合を介することが示唆された。
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