研究課題/領域番号 |
10670050
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
太田 明 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (10247637)
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研究分担者 |
森 啓至 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (40239596)
中島 昭 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (20180276)
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キーワード | リポポリサッカライド受容体 / N1E-115細胞 / CD14 / CD18 / Toll-like receptor / IκB / IκBキナーゼ / 腫瘍壊死因子-α |
研究概要 |
#1.神経系由来培養細胞におけるリポポリサッカライド(LPS)受容体の検索 マウス神経芽細胞腫N1E-115細胞においてはリポポリサツカライド(LPS)の刺激によりテトラヒドロビオプテリン(BH4)生合成が促進することを我々は既に証明している。このLPS刺激を細胞内へ伝達するための必須の構成要素であるLPS受容体を、この神経系由来培養細胞において検索した。マクロファージ(Mφ)においてはCD14がLPS受容体として機能しているが、N1E-115細胞においてはCD14に特異的なプローべを用いてreverse transcriptase-polymerase chain reaction(RT-PCR)を施行するも、然るべきCD14のバンドの出現は確認されず、代わりにMφにおけるLPS受容体の亜型であるCD18のバンドが確認された。また、近年、CD14と共役するToll-like receptor(Tlr)が免疫系細胞及び組織にて同定され、そのmRNAの発現が証明されたが、N1E-115細胞においてもTlr type4(Tlr-4)をコードするmRNAの特異的バンドがRT-PCRにて確認された。神経系由来培養細胞におけるTlr-4の確認は世界で初めてであり、現在、N1E-115細胞におけるTlr-4の発現の調節機構を検討中である。 #2.N1E-115細胞におけるLPS刺激よりIκB活性化に至る道筋の解明 LPS受容体(CD14/Tlr)よりIκBのリン酸化に至る過程には多くの機能調節分子が介在しており、これら機能分子群のmRNA発現を確認する作業を現在継続中である。特にN1E-115細胞におけるIκBキナーゼの機能調節に焦点を当てて検討中である。 #3.腫瘍壊死因子-α(TNFーα)刺激とCD14/Tlr系の機能相関に関する検討 昨年、N1E-115細胞をTNF-αにて刺激することにより細胞内BH4含有量が増大することをこの欄にて報告したが、TNF-α刺激により活性化される系とLPS刺激によりCD14/Tlrを起動する系との関連性をN1E-115細胞にて検討中である。
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