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1999 年度 実績報告書

視交叉上核でのラット時計遺伝子の同定とバソプレシン遺伝子の発現様式

研究課題

研究課題/領域番号 10670069
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

磯部 芳明  名古屋市立大学, 医学部, 助手 (70094357)

キーワード視交叉上核 / 概日リズム / バソプレッシン / 転写因子 / mRNA
研究概要

課題のテーマを遂行する一環として、視交叉上核(SCN)中のArg-vasopressin(AVP、ペプタイド)とそのmRNAリズムの頂値出現時刻の生後発達過程を調べた。、明暗周期下ではアダルトになるまで各々明期開始時刻に一致していた。この事はAVPペプタイドの頂値出現時刻に先行して17ー20時間前にAVPmRNAの頂値が出現するとするのではなく、ほぼ同時刻に出現する説(Larsen,et al,1994)を支持するものと考えた。これらの事は転写-翻訳過程完了後もペプタイド含量に何らかの調節が働いていると考えざるを得ない。以前、AVPmRNAのpolyA tailの長いほうが安定性がよく効率良くリボソーム上でペプタイド合成が行われるとの説があった、しかし翻訳の速度はかなり早く、20ー60秒で完成することが常識となりつつある。この事を確かめるのはNorthern-blottingでわかるはずであるが、無細胞(核の無い条件)でペプタイド合成を行ってみたいと今は考えている。
SCN内でのAVP含有ニューロンの活動性を出力系の要素としてSCN内在の伝達物質やGABAによるAVP放出の面を特に視床下部ー下垂体ー副腎系と活動のリズムリズム関連とから調べ報告した。AVPリズム発現の源となるAVP遺伝子から転写ー翻訳過程をへる合成系の解明をめざし、視索上核(AVP産生をするが主に浸透圧調節に関連し時計機構には関連性は不明)中でのAVP遺伝子との差異を見たところ5上流のプロモーター領域に異なる配列のある可能性が見い出された。現在、この事の確認と意義について検討中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Isobe,Y.: "AVP rhythm in the suprachiasmatic nucleus in relation to locomotor activity under constant light"Peptides. 19・5. 827-832 (1998)

  • [文献書誌] Isobe,Y.: "Circadian rhythm of Arg-vasopressin contents in the suprachiasmatic nucleus in relation to conticosterone"Brain Res.. 800・1/2. 78-85 (1998)

  • [文献書誌] 磯部芳明: "運動活動の概日リズムの視交叉上核統御:バソプレッシン"生体の科学. 50・3. 182-187 (1999)

  • [文献書誌] Isobe,Y.: "Circadian rhythm of intrinsic locomotor activity: corticosterone and melatonin supresses running wheel activity"Photomed. Photobiol. 21. 123-127 (1999)

  • [文献書誌] Isobe,Y.: "International Sym. on Human Biometeorology"M.Shibata,M.Iriki,K.Kanosue,Y.Inaba. 318 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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