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1998 年度 実績報告書

びまん性大細胞型Bリンパ腫の腫瘍発生と病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10670167
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

中村 直哉  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (50227922)

研究分担者 鈴木 サユリ  福島県立医科大学, 医学部, 助手 (20285026)
野沢 佳弘  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (40208343)
北條 洋  福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (90209213)
キーワード免疫グロブリン遺伝子 / somatic mutation / Dffuse large B-cell lymphoma
研究概要

研究者らはびまん性大細胞型Bリンパ腫(diffuse largeB-cell lymphoma:DLBCL)の細胞起源とその病態を明らかにするために、病理組織学的、免疫学的にDLBCLと診断された約100例を用い遺伝子学的に解析した。今年度は、1)CD5陽性例とCD5陰性例の比較、2)EBV陽性例とEBV陰性例の比較を免疫グロブリン重鎮(IgH)遺伝子の可変領域(VH gene)の解析から行った。方法はPCRにより免疫グロブリン重鎖遺伝子のVDJ領域を増幅し、PCR産物を直接法、もしくはクローニングした後にシークエンス法にてその遺伝子配列を検討した。1)CD5陽性DLBCL 9例は、節性3例と節外性6例からなり、うち7例のVH遺伝子の検索ではmutation frequencyは0.7-12.9%(平均値6.5%)、を示した。VH family usageではVH3は3例、VH4は4例であった。CD5陰性DLBCL54例は、節性36例、節外性18例からなり。うち29例でVH遺伝子の解析ができ、somatic mutationは2.1-25.9%(平均値11.5%)VH family usageではVH3は20例、VH4は9例であった。CD5陽性DLBCLはCD5陰性DLBCLに比較してsomatic mutationの頻度は低く、また、VH family usageは異なっており、その細胞由来は異なる可能性が示唆された。2)EBV陽性DLBCL14例はcentroblastic 6例、anaplastic 7例、T-cell/histiocyte rich 1例である。EBV陰性DLBCL14例はcentroblastic57例、immunoblastic 12例、anaplastic 13例、T-cell/histiocyte rich4例である。EBV陽性5例、EBV陰性50例について、mutation frequencyではEBV陽性例で2.7〜23.1%(平均9.8%)、EBV陰性例で0〜26.5%(平均10.7%)と差はみられなかったが、EBV+2例で新たなstop codonの出現を認めた。EBV陽性DLBCLはEBV陰性DLBCLに比較してsomatic mutationの頻度に差はなく、その細胞由来に違いは認められなかった。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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