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1998 年度 実績報告書

慢性関節リウマチ滑膜におけるHoxd-9遺伝子発現の意義

研究課題

研究課題/領域番号 10670180
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

蓮沼 智子  聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 講師 (60267630)

研究分担者 西岡 久寿樹  聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 教授 (60049070)
キーワード慢性関節リウマチ / Hoxd-9遺伝子 / HTLV-1 / 関節形成
研究概要

慢性関節リウマチの主な病態である滑膜固有細胞の異常増殖と、個体発生に必須な転写因子であるHox遺伝子との関連についての検討で本年度は以下の結果を得た。すなわち、リウマチ滑膜細胞におけるHoxd-9遺伝子の特異的発現を、In Situ RT法、RT-PCR法などの手法を用いて検討したところ、Hoxd-9遺伝子がリウマチ滑膜に強く発現していることが判明した。一方、変形性関節炎や外傷性関節症などの関節疾患患者より採取した滑膜をコントロールとし、同様に検討したところ、これらの滑膜ではHoxd-9遺伝子は発現していなかった。また、関節炎自然発症マウスであり、慢性関節リウマチのモデルマウスであるHTLV-Itax遺伝子導入マウスの関節炎部位でHoxd-9遺伝子の発現をIn Situ RT法およびRT-PCR法で検討したところ、この遺伝子が滑膜局所で強く発現していることが判明した。コントロールとして用いた正常マウスの関節ではこの遺伝子の発現は認められなかった。一方、この遺伝子が関節滑膜形成に実際に関わっているかどうか、マウスの胎児を用い組織学的に検討した。その結果、関節形成期である胎生8日目から13日目に限定して関節予定区域にこの遺伝子発現が認められた。この結果はRT-PCR法でも確認した。以上の結果より、Hoxd-9遺伝子は胎生期の関節形成に深く関わっている遺伝子であることが示唆され、また、関節炎局所でのみこの遺伝子が発現していることから、関節炎発症に関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Imamura F.,et al: "Monoclonal expansion of synoviosytes in rheumatoid arthritis" Arthritis Rheum. 41. 1979-1986 (1998)

  • [文献書誌] Aono H.,et al: "Extracellular human T cell leukemia virus type I tax protein stimulates the proliferation of human synovial cells" Arthritis Rheum. 41. 1995-2003 (1998)

  • [文献書誌] Hasunuma T.,et al: "Molecular mechanism of immune response,synovial proliferation and apoptosis in rheumatoid arthritls.(revlew)" Springer Semin Immunopathol. 20. 41-52 (1998)

  • [文献書誌] Sakai K.,et al: "Potential withdrawal of rheumatoid synovium by the induction of apoptosis using a novel in vivo model of rheumatoid arthritis." Arthritis Rheum. 41. 1251-1257 (1998)

  • [文献書誌] 蓮沼智子: "RA臨床のQ&A" RA & セラピー. 4巻2号. 58-59 (1998)

  • [文献書誌] 蓮沼智子: "HTLV-1 associated arthropathy(HAAP)" 診断と医療増刊号 症候群事典. 86. 664 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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