研究課題/領域番号 |
10670191
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
小川 勝洋 旭川医科大学, 医学部, 教授 (50045514)
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研究分担者 |
小幡 雅彦 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70301992)
吉江 真澄 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70292125)
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キーワード | Igf2 / imprinting / LOI / マウス / 肝癌細胞 / 肝上皮細胞 / 転写開始点 / RT-PCR |
研究概要 |
マウスではIgf2は胎児期で特異的に発現しているが、生後は脳の髄膜と脈絡巣を除いて発現が消失する。一方、マウス腫瘍ではIgf2の発現が亢進していることや、臓器特異的にIgf2を発現するtransgenic miceではその臓器に癌が発生することから、Igf2オートクライン機構は発癌に深く関与すると考えられる。一方、Igf2はimprinting geneで父親の遺伝子のみが発現するが、そのimPrintingにはIgf2遺伝子内の特定領域のメチル化と、下流に近接するH19遺伝子のメチル化が関与することが示唆されている。本年度はC3H×MSMF1マウス由来の正常肝細胞初代培養、正常肝細胞株及び肝癌細胞株を解析して、1)Igf2はこれらのいづれでも強く発現すること、2)培養肝細胞ではimprintingが維持されているが、肝癌細胞では両親の遺伝子が発現するloss of imprinting(LOI)が見られること、3)肝癌細胞と正常肝細胞ではIgf2mRNAの転写開始点が異なることを明らかにした。
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