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1998 年度 実績報告書

初代培養細胞における癌化抑制に関与する遺伝子のクローニングと機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 10670205
研究機関大阪大学

研究代表者

井上 寛一  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (30176440)

キーワード初代培養細胞 / がん抑制遺伝子 / がん遺伝子
研究概要

I. drs遺伝子の機能解析
我々はdrs遺伝子がヒト癌の発生においても癌抑制遺伝子として機能しうるかどうかを検討するためにdrsのヒトホモログを分離し大腸癌など種々のヒト癌細胞株においてもdrs mRNAの著しい発現低下が認められることを明かにしてきた。この1年間我々はdrs遺伝子の機能と細胞癌化における役割を主としてヒト癌細胞において解析し以下の成果を得た。
1. drs遺伝子は種々のヒト癌細胞株の足場非依存性増殖能を抑制する活性を持つことがわかった。
2. この抑制活性にはdrsの膜貫通領域の外側と内側の両方が必要であった。
3. drs発現細胞では非接着培養条件下でG1/S期進行とサイクリンA mRNAの発現が抑制されていた。
4. Flag-tag導入drsやdrs蛋白に対するポリクローナル抗体を用いて、drs蛋白がN端側を外側として細胞膜上にでていること、およびdrs蛋白と結合する分子量70Kの蛋白が存在することを明らかにした。
II. REF特異的に発現している遺伝子群のクローニングとその機能解析
さらにトランスフォーメーションを抑制する遺伝子を分離するためにREF細胞で特異的に発現している遺伝子群のクローニングをcDNAサブトラクション法によって試み、現在までにREFで発現が認められ株化細胞F2408で発現が著しく滅少しでいる確実なcDNAクローンを20クローン分離した。これらのcDNA群の癌化抑制活性を検討中であるが、細胞外プロテオグリカンの1種であるlumidcan遺伝子がv-src癌遺伝子によるトランスフォーメーションを抑制する活性があることを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Inoue.: "Suppression of v-Src transformation by the drs gene" J.Virol.72・3. 2532-2537 (1998)

  • [文献書誌] S.Kyo etal.: "Expression of human telomerase subunits in uvariain maliginant,borderline and benisn tumors." Int.J.Cancer. in press. (1999)

  • [文献書誌] A.Yamashita etal.: "Suppression of anchorage-independet gnuth of human cancer cell lines by the drs gene" Oncogene. in press. (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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