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1998 年度 実績報告書

ヒトα6インテグリン遺伝子プロモータ領域の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10670206
研究機関神戸大学

研究代表者

北澤 理子  神戸大学, 医学部, 講師 (00273780)

キーワードα6インテグリン / 遺伝子プロモータ / C_pGメチル化 / 乳癌 / 培養細胞 / プロゲステロン受容体 / 転移浸潤 / in situ hybridization
研究概要

腫瘍細胞の浸潤初期過程においては、基底膜の構成成分ラミニンに対する受容体の発現が必須である。腫瘍転移浸潤機序を解明するために、ラミニン受容体を構成するα6インテグリンの遺伝子5′側上流領域を解析し、その遺伝子発現調節機序を解明することを目指した。α6遺伝子の基本転写調節領域の上流にはAP-1、c-Mycのpositive regulatory elementがあり、その直下にはプロゲステロンレセプター結合配列の存在が想定された。α6遺伝子5′側上流、3個のSpl siteを含むGC rich領域におけるメチル化の検索に重点をおいて検討した。種々の乳癌培養細胞株ならびに前立腺癌培養株から抽出したDNAを、メチル化耐性、不耐性の制限酵素であるMspIとHapIIにて処理後にα6遺伝子5′側上流領域をプローブとするSouthern hybridizationを行った。
前立腺癌培養株では殆どメチル化を認めなかったが、乳癌培養細胞株については高率にメチル化を示唆するバンドを検出した。特異的プライマーを設定してPCRで該当部位を増幅しシークエンス解析を行ってメチル化部位の個々の塩基配列レベルでの同定を検討中である。α6インテグリン発現調節にプロモータ領域のSplsiteを含むGCrich領域のメチル化修飾が関与する可能性を見い出した。この成果の一部は論文準備中である。さらに、今後病理組織標本における遺伝子プロモータ領域のメチル化を評価するために、パラフィン包埋組織よりのDNA抽出。メチル化検出法に関する基礎的検討を行い多くの知見を集積した。その成果の一部は日本病理学会総会、癌学会にて報告予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Kitazawa R et al.: "Promoter structure of mouse RANKL/TRANCE/OPGL/ODF gene." Biochemica et Biophysica Acta. (in press).

  • [文献書誌] Kitazawa R et al.: "Expression of bone morphogenetic proteins(BMPs)in fractured mouse bone tissue:In situ hybridization with polymerase chain reaction(PCR)-derived antisense DNA probe." Acta Histochemica et Cytochemica. 31・3. 231-236 (1998)

  • [文献書誌] Kitazawa S et al.: "In situ hybridization with polymerase chain reaction-derived single-stranded DNA probe and Sl unclease." Histochem Cell Biol. 111・1. 7-12 (1999)

  • [文献書誌] Kitazawa S et al.: "Promoter structure of human sonic hedgehog gene." Biochemica et Biophysica Acta. 1443. 358-363 (1998)

  • [文献書誌] Kanatani M et al: "Estrogen via the estrogen receptor blocks cAMP-mediated parathyroid hormone(PTH)-stimulated osteoclast formation." J Bone Miner Res. 13・5. 854-862 (1998)

  • [文献書誌] Minami R et al: "Analysis of 5'-flanking region of human smad4(DPC4)gene." Biochemica et Biophysica Acta. 1443. 182-185 (1998)

  • [文献書誌] 北澤荘平他: "In situ hybridization技法" 学際企画, 220 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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