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1998 年度 実績報告書

カルシニューリンをレギュレーターとする新しいプログラム細胞死制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10670207
研究機関岡山大学

研究代表者

近藤 英作  岡山大学, 医学部, 助手 (30252951)

研究分担者 松下 正之  岡山大学, 医学部, 助手 (30273965)
森脇 晃義  岡山大学, 医学部, 講師 (10144742)
松井 秀樹  岡山大学, 医学部, 教授 (30157234)
キーワードカルシニューリン / Bc1-2 / アポトーシス / リン酸化制御
研究概要

ヒトカルシニューリン遺伝子の恒常的活性化型及び優勢不活化型変異体を作成し、BHK21細胞にそれぞれをbcl-2遺伝子とともに共発現させた。その結果以下の現象が確認された。
1. 活性化型カルシニューリンはBcl-2と直接結合し、Bcl-2の脱リン酸化を効率的、特異的に誘導する。一方、優勢不活化型によりBcl-2のリン酸化は著明に抑制される。
2. 1.による脱リン酸化型Bcl-2は、デキサメザゾンによるBHK細胞のアポトーシスを抑制するが、不活化型カルシニューリンによるBcl-2の脱リン酸化阻止でBHK細胞は著明なアポトーシスに陥る。
3. in vivo ラベリングによる解析で、カルシニューリンはBcl-2のBH4-Loopドメイン(N末端側)のセリン・スレオニン残基を脱リン酸化する。
4. RIラベル免疫共通沈降実験より、脱リン酸化型Bcl-2は、細胞死誘導因子Baxと効率よく結合するのに対し、リン酸化型Bcl-2ではBaxとの結合が著しく減弱している。
5. テトラサイクリン誘導性遺伝子発現系をBHK細胞に応用し、Bcl-2のリン酸化型及び脱リン酸化型模倣変異体細胞株(BH4ドメインのセリンを標的とした)を作成し解析したところ、同部セリン残基のリン酸化型模倣変異体は著明なアポトーシスに陥った。
以上1-5項が明らかとなり、現在Bcl-2のリン酸化を特異的に制御するカイネースのクローニングを試みている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 近藤 英作、 芝崎 太: "Bc1-2によるアポトーシス制御機構の新たな展開" 実験医学. 16・10. 1253-1258 (1998)

  • [文献書誌] 近藤 英作、 松井 秀樹、 松尾 良信、 芝崎 太: "カルシニューリン研究の新しい展開" 日本臨牀. 56・11. 233-241 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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