研究課題/領域番号 |
10670236
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
浅井 隆志 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50175163)
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研究分担者 |
野崎 智義 国立感染症研究所, 室長 (60198588)
佐貫 潤一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90255571)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | Toxoplasma gondii / Neospora caninum / NTPase / 遺伝子 / ATPase / 血清反応 / 寄生虫症 |
研究概要 |
Toxoplasma gondiiに特異的と考えられていたジチオスレイトールにより活性化されるヌクレオシド三リン酸加水分解酵素(NTPase)が最近新種として登録された細胞内寄生原虫Neospora caninumにも存在ことを明らかにした。この酵素(NcNTPase)の遺伝子の塩基配列を調べたところ、予想アミノ酸数は626でT.gondiiのそれより2残基少なく、545と546番目のアミノ酸が欠落していること、NcNTPaseには二つ以上のサブタイプがあることが判明した。またNcNTPaseはT.gondiiに二つあるNTPaseアイソザイムのNTPase-IおよびNTPase-IIと約69%のアミノ酸配列が相同であった。また酵素学的性質はNTPase-Iに似ていた。このNcNTPase遺伝子組換体を作製し、ヒトIgG抗体との反応性を酵素抗体法(ELISA)で調べた。健常人のIgG抗体とNcNTPaseは反応せず、色素試験陽性者(T.gondii感染者)のうち一部のIgG抗体だけがNcNTPaseに反応し陽性であったが、しかし殆どのIgG抗体は全く反応しなかった。一部の陽性例は当然N.caninum感染が疑われたが、両虫体の全抗原を用いたウエスタンブロット法による精査の結果、両感染者ともNcNTPase以外のN.caninumのどの抗原とも反応しないが、多数のT.gondii抗原と反応することから、この陽性例のN.caninum感染は否定された。このことから、NcNTPaseはN.caninumのエイズなど免疫不全患者における人体寄生例の検索に有用な抗原であることが示唆された。
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