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1998 年度 実績報告書

Entamoebaのシスト形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10670242
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

牧岡 朝夫  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90119850)

キーワードEntamoeba / シスト形成 / アフィディコリン / DNAポリメラーゼ
研究概要

赤痢アメーバのシスト形成モデルとして重要なEntamoeba invadensの無菌シスト形成系について、その再現性をまず検討した。その結果、シスト形成培養液として47%LGを用いた場合、再現性、シスト形成率ともに良好で、以後この系を用いて実験を行った。(1)アフィディコリンによるシスト形成の抑制:アフィディコリンは核中DNAポリメラーゼの抑制剤として知られており、またこの抑制剤で処理された細胞はDNA合成のS期に入れなくなり、S期とGl期の境界に集積することが高等動物細胞において明らかになっている。このアフィディコリンが栄養型の増殖のみならず、シスト形成も抑制することが明らかになった。この効果は可逆的であり、アフィディコリンを除くことにより増殖およびシスト形成ともに回復した。アフィディコリンで前処理した栄養型をアフィディコリン存在下でシスト形成させたところ、前処理をしていない栄養型に比し、より強く抑制を受け、シストはほとんど形成されなかった。この結果から、シスト形成の開始前にDNA合成が必要であることが明らかになった。(2)シスト形成過程におけるDNAポリメラーゼ活性:栄養型からシストへの変化にともない細胞分裂は停止するが、シストの成熟過程で2回の核分裂が起こることが知られている。そこで、シスト形成過程におけるDNAポリメラーゼ活性の変動を調べた。培養1-4日後にシストを調製し、その抽出液中のDNAポリメラーゼ活性を測定した。その結果、栄養型に比し、培養2日後で25%、4日後で70%の活性の低下が認められた。シストの成熟過程における核分裂はDNA合成をともなわないという報告があることから、今回の結果はこの報告と相関することが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kumagai,M.et al.: "Entamoeba invadens: Reversible effects of aphidicolin on the growth and encystation" Experimental Parasitology. 90. 294-297 (1998)

  • [文献書誌] Makioka,A.et al.: "DNA polymerase activity in encysting Entamoeba invadens." Parasitology Research. (in press). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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